ナビりんが行くわよ!

【Vol.12】紀伊國屋書店・新宿本店さんで開催中のフェア「【雑文庫】の逆襲!!」にお邪魔してきたわ!

紀伊國屋 新宿本店さんで開催中の「【雑文庫】の逆襲!!」と銘打たれたフェア。このユニークなフェアについて、紀伊國屋書店・新宿本店さんにお邪魔して、お話を伺ってきたわ。

「雑文庫」というのは、ぶっちゃけ早い話がマイナーレーベルのこと。角川文庫さんや新潮文庫さんなどの大きなレーベルとは違って刊行点数が少なく、したがって単独の棚を構成することはできず、ひとつの棚のなかに各社渾然一体となって並んでいる…… そんな文庫・レーベルのことを指しているのよ。

この「雑文庫」という言葉、これって書店業界共通の用語なのかしらん? とお聞きしたところ「いやー、他の書店の方と話していて聞いたことがないから、もしかしたらウチ(紀伊國屋書店)だけの社内用語かも」とのこと。今度他の書店さんに伺ったときに確かめてみるわね。

「でも『雑』と言っても、もちろん雑に扱っているわけじゃありません。『雑文庫』には、いい作品が沢山あるんです」

そう! 「雑文庫」には実は隠れた傑作や名作、単行本はベストセラーだったにもかかわらず、レーベルがマイナーが故に文庫としては埋もれてしまっている作品が沢山あるの。「大手文庫のようにフロアの一等地に置かれれば、目を留めてくれるお客さん、手に取ってくれるお客さんもきっと沢山いるはず!」そんな書店員さんの熱い想いから企画・開催されたのが、この<【雑文庫】の逆襲!!>というフェアなのです。

フェアの棚はどーんとコチラ。紀伊國屋書店・新宿本店さんをご存じの方ならすぐにわかると思うけど、二階のエレベーターを降りてすぐ右、階段なら二階に上ってすぐ左という二階書籍フロアの一番いい場所。普段は書籍フロア奥(歌舞伎町寄り)の壁際に並んでいる雑文庫たちの晴れ舞台よ!

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↓普段はこんな感じで、フロア奥の棚に渾然一体となっているの。
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とにかく「小さなレーベルにもいい本はあるのに、埋もらせてしまってはもったいない」というのがアイデアのはじまり。埋もれかけた本が売れればもちろん書店さんとしては嬉しいし、お客さんにとっても新しい本との出会いが生まれてハッピー。そしてその出会いは一冊の本だけにとどまらず、手にとっていただいた文庫の巻末に掲載された広告や既刊リスト、本に挟まれた刊行目録やしおりを通じて、そのレーベルを知ってもらうことにつながるはず。「へえ、このレーベルのことは全く知らなかったけど、結構シブいラインナップが揃っているな!」なーんて、レーベル全体のファンになってくれる方もきっといるでしょう。

たとえば、ベストセラーになり映画化もされた「ロケットボーイズ」(ホーマー ヒッカム・ジュニア・著)の文庫は草思社文庫さんから刊行されているし、ホーキング博士の「ホーキング、未来を語る」はSB(ソフトバンク)文庫さんから。やはりベストセラーになった「すべてはモテるためである」(二村ヒトシ・著)はイーストプレスさんの文庫ぎんが堂レーベルから、「世界がもし100人の村だったら」(池田香代子・著)はマガジンハウス文庫から(文庫ではマガジンハウスさんはマイナーなの)、などなど、意外な本が意外なレーベルから文庫として出ているのです。

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小さな書店さんだと文庫の棚は著者名順で各レーベルをまとめて並べているところもあるけれど、大型書店さんでは基本的に棚はレーベル別。だからこのフェアは大型店で、尚且つ「雑文庫」を大切に扱ってくれている書店さんじゃなくちゃ思いつかないこと。紀伊國屋書店さんならではの企画と言えるわ。

「この機会にマイナー(失礼!)の底力に目を向けて頂ければ!」という売り場担当の書店員さんたちの熱いプッシュで並べられた一等地の棚。今月20日頃まで開催中の<【雑文庫】の逆襲!!>に、皆さん是非足を運んでみてね。きっと思いがけない作品との出会いがあるはずよ!!

★フェア参加レーベル(出版社)★
SB文庫(SBクリエイティブ)、アスペクト文庫、文庫ぎんが堂(イースト・プレス)、サンマーク文庫、ワニ文庫(ベストセラーズ)、マガジンハウス文庫、ナガオカ文庫(永岡書店)、河出夢文庫(河出書房新社)、彩図社、ヤマケイ文庫(山と渓谷社)、主婦の友社、黄金文庫(祥伝社)、成美文庫(成美堂出版)、青春文庫(青春出版社)、静山社文庫、草思社文庫、徳間文庫カレッジ(徳間書店)、日本文芸社、飛鳥新社、文芸社文庫、廣済堂出版、鉄筆、知恵の森文庫(光文社)(順不同)

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