2014年9月10日(水)

『死ぬふりだけでやめとけや 谺雄二詩文集 』谺 雄二追悼講演会 若松英輔さん「光と憤怒と情愛――谺雄二の詩学」

今年の3 月、詩人谺( こだま) 雄二は82 歳で亡くなった。遺著『死ぬふ谺雄二さん写真
りだけでやめとけや』には、彼の詩やエッセイと並んで、社会的な発言も
収録されている。谺がハンセン病になったのは7 歳のときだった。「ハン
セン病違憲国家賠償訴訟全国原告協議会」の会長を長くつとめ、不条理を
不条理のままにしておかない、鋭い言葉を世に放った。
だが、谺は社会活動家であると同時に優れた詩人でもあった。ハンセン病
運動の歴史には、詩を通じてしか表わすことのできない問題が横たわって
いる。
死ぬふりだけ書影苦しんでいる、この真実の体験に、本当のことが潜んでいる。どうしてそれを語ることをためらうのか、と詩人は私たちに問いかけている。
悲痛の意味を考えるひとときになることを願っている。

日時 2014年9月10日 (水) 19 時開演(18 時30 開場)
会場 本店 8F ギャラリー
参加費 無料
募集人員 80 名(申し込み先着順) ※定員になり次第、締め切らせていただきます。
申込方法 申込書に必要事項をご記入の上、1階サービスカウンターにてお申込み下さいませ。申込書は同カウンターにご用意してございます。また、お電話によるお申込みも承ります。(電話番号:03-3281-8201)
主催 主催:八重洲ブックセンター 協賛:みすず書房

若松さん近影若松英輔(わかまつ・えいすけ)

1968 年生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。批評家。現在、読売新聞書評委員、『三田文学』編集長。著書に『井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)、『神秘の夜の旅』『魂にふれる』『死者との対話』、『池田晶子』(トランスビュー)、『内村鑑三をよむ』『岡倉天心「茶の本」を読む』(岩波書店)、『涙のしずくに洗われて咲きいづるもの』『君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた』(河出書房新社)など多数。神谷美恵子論を発表するなどハンセン病者をめぐる生と死を思索し、『死ぬふりだけでやめとけや』の書評を読売新聞紙上に掲載、またNHK「視点・論点」で「詩人・谺雄二の生涯」を語り、話題をよんだ。

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