2018年4月1日(日)

第144回 丸善ゼミナール ザカリーヤー・ターミルから読みとく中東文学の魅力 『酸っぱいブドウ/はりねずみ』(白水社)刊行記念

【丸善 名古屋本店】
2018年4月1日(日)14時より 1F特設会場にて
参加費:500円(シリアのハーブティー、ならびに本書の特製ポストカード付き)

要・予約(店頭or電話にて事前の予約を受け付けております)
tel.052-238-0320(10:00~21:00)

現代シリア文学の旗手、アラブ短篇小説に新たな地平を切り拓いたザカーリーヤー・ターミルの短篇集と中篇小説を収録した『酸っぱいブドウ/はりねずみ』が白水社の「エクス・リブリス」シリーズより発売されます(本邦初訳)。
長く言論・思想統制が続くシリア社会で、頭と心の自由を存分に生かし、現実社会の絶望と人生の不条理を鮮やかに描き出した、シリカルかつユーモラスな本書は、人間の心をさまざまな角度から照らしています。

今回のマルゼミでは、本書を翻訳された柳谷あゆみさんをお招きし、ターミル作品の魅力や中東文学の面白さ、そしてシリア国内の情勢が作品に与えた影響など、縦横無尽に語っていただきます。
欧米の文学に比べると、なかなか触れる機会の少ない中東文学。
その深さ・面白さを、このイベントをきっかけに楽しんでいただければ幸いです。

著者紹介:ザカリーヤー・ターミル(Zakaria Tamer)
1931年、シリア・アラブ共和国、ダマスカス生まれ。
13歳から製鉄工として働き始め、その傍ら図書館での濫読生活によって学識と教養を培う。
1950年代末から執筆活動に入り、1960年に第1短篇集『白馬のいななき』を刊行。
鮮烈な文壇デビューの後は短篇小説家・ジャーナリスト・児童文学者・編集者としても活躍。
シリアでの活動が困難になったこともあり、1981年から英国オックスフォードに拠点を移す。
現在でも執筆活動はアラビア語で行っている。
現在87歳。

訳者紹介:柳谷あゆみ(やなぎや あゆみ)
1972年東京生まれ。
慶應義塾大学文学研究科後期博士課程(東洋史学)単位取得退学。
(公財)東洋文庫研究員・上智大学アジア文化研究所共同研究員。
専門はアラブ・イスラーム中世史。
アラビア語からの翻訳にイハッブ・ザハダァ他著『3in1』など。
歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』(2012年)で第5回日本短歌協会賞受賞。

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