「人間を知るには、彼の作品を読めばいい」とノーベル賞作家ル・クレジオに評される韓国人作家、李承雨。
いま、アジアでもっともノーベル文学賞に近い作家の一人である。
『香港パク』は1994年に書かれた彼の代表作である短篇集。
八篇に通じるのは、神話のダイナミズムを基調にした「人生という迷宮」であり、著者は八篇それぞれの結末において「迷路への処し方」を鮮やかに用意している。 「生きることのミステリー」を存分に味わえる、〈東アジア文学〉の傑作。
本書『香港パク』の刊行を記念し、李承雨さんのミニトーク&サイン会を開催いたします。
ゲストは、直木賞作家の中島京子さんです。
店内でのイベントです。50分ほどのトークのあとサイン会となります。下記参加方法をお読みください。
【参加方法】
2015年10月1日(木)朝7時より、代官山 蔦屋書店 1号館1階レジカウンターもしくはお電話にて、ご予約を承ります。
『香港パク』(李承雨著、金順姫訳 講談社刊 1944円税込み)をお買い上げになることが参加条件です。
オンラインストアでもお申込みいただけます。
『香港パク』の当店での発売日は10月22日(木)です。イベント当日以前に店頭にて本と整理券のピックアップをご希望の方は、10月22日(木)以降でお願いいたします。オンラインストアでお申込みの方も、書籍の発送は10月22日(木)以降となります。ご了承ください。
参加券は、おひとり様1枚です。また、何回もサイン会列に並ぶことはできません。
今回のサイン会ではすべて、ご本にお客様のお名前入れ(為書き)をいたします。お名前入れのないサイン本はNGとさせていただきます。
古書の持ち込みはご遠慮ください。また色紙など、本以外の物へのサインはいたしかねます。以上すべてご了承の上、ご参加ください。
【対象商品】
『香港パク』(講談社 1800円本体)
【定員】
50名
【プロフィール】
李承雨(イ・スンウ)
1959年、韓国全羅南道長興で生まれる。1981年、『エリュシクトンの肖像』で「韓国文学」新人賞を受賞して作家デビュー。小説集『ク・ピョンモク氏のゴキブリ』『日蝕について』『木蓮公園』『人々は自分の家に何があるかを知らない』『尋ね人広告』『慎重な男(ひと)』『古びた日記』(以上、未邦訳)などと、長編小説『私の中にまた別の誰かがいる』『そこがどこであれ』『地上の歌』(以上、未邦訳)、『生の裏面』『植物たちの私生活』『真昼の視線』などがある。大(テ)山(サン)文学賞、黄(ファン)順(スン)元(ウォン)文学賞、東(トン)西(ソ)文学賞、東(トン)仁(イン)文学賞を受賞。『生の裏面』を初めとした主要作品が、フランス、イギリス、ドイツ、ロシア、日本などで翻訳刊行されている。現在、全羅南道にある朝鮮大学の文芸創作科で小説創作を教えている。
金順姫(キム・スニ)
大阪市生まれ。関西学院大学文学部卒業。東洋大学にて『源氏物語研究』で博士学位取得。梨花女子大学通訳翻訳大学院兼任教授を経て、現在、韓国文学翻訳院アカデミー日本語科教授。著書に『源氏物語研究――明石一族をめぐって』『日韓・韓日通訳翻訳の世界』(共著)、訳書に『生の裏面』『植物たちの私生活』『真昼の視線』『無所有』『梨の花が白く散っていた夜に』『韓国の民話伝説』『韓国人の作法』(以上、日本語訳)、『茶道と日本の美』『柳宗悦評伝』『浅川巧評伝』(以上、韓国語訳)などがある。
中島京子(なかじま・きょうこ)
1964年東京生まれ。2003年『FUTON』で作家としてデビュー、野間文芸新人候補となる。2006年『イトウの恋』、2007年『均ちゃんの失踪』、2008年『冠・婚・葬・祭』がそれぞれ吉川英治文学新人賞候補となる。2010年『小さいおうち』で第143回直木賞受賞。2014年『妻が椎茸だったころ』で第42回泉鏡花文学賞受賞。2015年『かたづの!』で第3回河合隼雄物語賞及び第4回歴史時代作家クラブ作品賞受賞、『長いお別れ』で第10回中央公論文芸賞受賞。著書多数。近著に『眺望絶佳』『のろのろ歩け』『パスティス』などがある。