「偉大なイギリス小説第1位(2015年BBC)」に選ばれるなど、世界的にもきわめて評価の高いジョージ・エリオットの小説『ミドルマーチ』。その新訳(全4巻)が、光文社古典新訳文庫で今年3月、ついに完結となりました。
英国中部の地方都市を舞台に、時代の空気を活写しながらも、男女の恋愛や結婚にまつわる心の機微を圧倒的な緻密さで描きつつ、最終的には壮大な社会絵巻に織り上げている本作。全4巻という分量に尻込みしそうですが、時にサスペンスフルにも展開する本書は極上のページターナーでもあります。その面白さの源泉はどこにあるのでしょうか。また、著者はどんな人物で、なぜこのような物語を書けたのでしょうか。今回の読書会では、翻訳者の廣野由美子さんに、本作の魅力についてたっぷりと語って頂きます。
また、この『ミドルマーチ』を題材に、小説で用いられるテクニックを解説し、歴史・宗教・科学・芸術などの着眼点から小説世界をさらに愉しむ方法を伝授する廣野さんの新著、『小説読解入門――『ミドルマーチ』教養講義』(中公新書)も4月に刊行になっています。本書についても合わせてお話をうかがいます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
【プロフィール】
廣野由美子(ひろの・ゆみこ)
1958年生まれ。英文学者。京都大学教授。
著書に『小説読解入門――『ミドルマーチ』教養講義』、『批評理論入門――「フランケンシュタイン」解剖講義』、『深読みジェイン・オースティン――恋愛心理を解剖する』、『謎解き「嵐が丘」』、『ミステリーの人間学――英国古典探偵小説を読む』など多数。
訳書に『ミドルマーチ1~4』(ジョージ・エリオット)、『ジョージ・エリオット』(ドリン)など。
NHK Eテレ「100分de名著」の『フランケンシュタイン』『高慢と偏見』にゲスト講師として出演。
駒井稔(こまい・みのる)
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。
広告部勤務を経て、’81 年「週刊宝石」創刊に参加。
ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。
’97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。
2 年の準備期間を経て’06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。
10 年にわたり編集長を務めた。
著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)がある。現在、ひとり出版社を設立準備中。
【日時】
2021年5月28日(金)18:30~20:00
【会場】Zoom(オンライン)
※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。
【参加方法】
本イベントは無料イベントです。どなたでもお申込みいただけます。
2021年5月7日(金)12:00~5月28日(金)17:30の間、下記より参加お申し込みを承ります。
※5月27日(木)以降、ご案内メールを配信いたします。
▶視聴チケット(無料)はこちら(Peatixサイトが開きます。)
【注意事項】
*本イベントはZoomによる配信イベントです。当日店頭にご来店されてもご観覧いただけませんのでご注意ください。
*事前にZoomのバージョンが最新にアップデートされているかご確認の上ご視聴ください。
*お申込の際は、当日アクセスするアカウントと同じアドレスをご使用ください。
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