1970年1月1日(木)

上村松園生誕140年記念 山﨑妙子 × 松井冬子トーク&レクチャー上村松園から考える女性画家と日本美術

今年は上村松園(1875-1949)の生誕140年にあたります。
松園といえば、生涯「女性」を描き続け、その優しく清楚でありながら、女性の強い意志が感じられる美人画は今もなお、多くの人を魅了しています。
しかし、松園の生きた明治から昭和前半、女性は結婚をして家を守ることが美徳だという考えが色濃くあり、女性の活動の場、そして社会的立場が限られる中、画家として突き進む松園を非難する人も少なくなかったようです。そんな周りの冷たい視線をものともせず、「気性だけで生き抜いて来たとも思い、絵を描くために生き続けて来たようにも思える」(「健康と仕事」『青眉抄・青眉抄拾遺』上村松園)という彼女自身の言葉のとおり、まっすぐに絵を描き続けた松園は1948年には女性ではじめて文化勲章を受章するなど、目まぐるしい活躍をみせました。松園だけではなく、同時代に活躍した女性画家たちは時代の風潮に負けず、たくましく絵に向き合っていたようです。

明治から昭和を生きた女性たちはどのように絵画と向き合い、いかにして画家として生き抜いたのでしょうか。
そして、彼女たちは何を描こうとしたのでしょうか。

今回は、山種美術館館長の山﨑妙子さんと画家 松井冬子さんをお迎えし、当時の社会背景を見ながら、上村松園を中心に明治から昭和期にかけて活躍した女性画家たちの生涯と葛藤をふりかえり、女性画家が描いた日本画、とりわけ女性をテーマに描いた作品の魅力に迫ります。

さらに、女性を描き続ける画家 松井冬子さんの作品や活動にも迫ることで、近代の女性にとどまることなく、現代における女性と美術についても考える機会したいと思います。

日程:2015年11月28日 (土)
時間:18:00〜20:00 開場17:30〜
料金:1,944円(税込)
定員:110名様
会場:本店 大教室
お問合せ先:青山ブックスクール

電話 03-5485-5513
メール culture@boc.bookoff.co.jp
営業時間:平日 10時〜20時 土・日・祝休み
住所:東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B2F
青山ブックセンター本店内

山﨑 妙子(やまざき たえこ)
東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程を経て91年博士課程修了。学術博士。同年、山種美術財団理事・山種美術館特別研究員。副館長を経て、2007年5月、山種美術財団理事長兼山種美術館館長に就任し、現在に至る。著書に、『速水御舟の芸術』 (日本経済新聞社) 、『現代日本素描全集④速水御舟』 (ぎょうせい) など。
各所での講演会のほか、2012年には、『家庭画報』誌面において「感じる!日本画 山種美術館・山﨑妙子館長 特別講義」を1年間連載し、日本画の画材や技法を紹介するなど、日本画の新たなる魅力を伝えるためのさまざまな活動を続けている。

山種美術館公式WEBサイト:http://www.yamatane-museum.jp/

松井 冬子(まつい ふゆこ)
現代美術家 日本画家 博士(美術) 1974 静岡県森町出身
2007 東京藝術大学 大学院美術研究科 博士後期課程美術専攻 日本画研究領域修了 博士号(美術)取得

主な個展
2008 「松井冬子展」平野美術館(静岡)
2010 「Fuyuko Matsui Exhibition」Galerie DA-END(仏、パリ)
2011 「 松井冬子展 世界中の子と友達になれる」横浜美術館(神奈川)

主なグループ展
2006 「MOT アニュアル 2006」東京都現代美術館(東京)
2006 「日本×画展」横浜美術館(神奈川)
2009 「医学と芸術展」森美術館(東京)
2012 「Phantoms of Asia 展」Asian Art Museum(米、サンフランシスコ)

主な受賞歴
2006 VOGUE NIPPON 2006 WOMEN OF THE YEAR 受賞
2007 東京芸術大学卒業修了制作 野村賞 受賞
2008 平成 20 年度 静岡県文化奨励賞 受賞
2010 ROLEX JAPAN テスティモニー(~現在)
2014 日本で最も影響力のある 100 人 日経ビジネス

松井冬子公式WEBサイト:http://www.matsuifuyuko.com/

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