2021年10月8日(金)

【イベント&オンライン配信(Zoom)】池田喬 × 古田徹也トークイベント「世界に住みつくための哲学」 『ハイデガー『存在と時間』を解き明かす』(NHK出版)刊行記念

logo_tsutaya100
本年1月に200名超の視聴を集めた大好評連続イベントの完結編!

今から94年前、37歳の大学教師が正教授就任のために公刊した著作が哲学史を刷新した――『存在と時間』だ。
著者マルティン・ハイデガーはこの業績をもってマールブルク大学の正教授となり、哲学界の名声をほしいままにする。
やや色合いの異なる「後期」と呼ばれる思想を把握するうえでも不可欠なのが、初期の代表作『存在と時間』の的確な理解だ。
また、哲学一般に興味をいだく者にとって、これを読まずに済ませてしまうのは得策ではない。

カントやウィトゲンシュタインの著作とちがって、『存在と時間』は開いてみれば、まあまあ読める――との印象を与える。
だが読み進めていくと面喰らうのが、ハイデガーの用語の独特さであり、およそ哲学書らしからぬ、具体的な生活場面の描写である。
また、分量は長大で、議論のレベルが一挙に深いところに及ぶ。
このため、ハイデガーが哲学史をどう受け継いでいるのか、その論旨は妥当なのかを判断することは困難である。
このような”高峰”としての『存在と時間』の全体像を、ハイデガーと同様、生活のレベルに落とし込み、嚙んで含めるように説明して提供するのが、新刊のNHKブックス『ハイデガー 『存在と時間』を解き明かす』だ。

著者は『ハイデガー 存在と行為』(創文社)によって、層の厚いハイデガー学界に衝撃を与えてデビューした池田喬氏。
3年前に明治大学文学部内で哲学専攻コースを立ち上げた一人で、『ハイデガー 『存在と時間』を解き明かす』のこなれた文からは意外だが、本書が初の一般向け解説書となった。
本書の特徴は、難解な哲学書の代名詞ともいえる『存在と時間』を知り尽くし、その中を幾度も“歩き回った”経験を生かして、「世人」や「死への先駆」などの有名な概念についての誤解を解きながら、この著作を成り立たせている「存在への問い」がもつ意味と、「この世界でふつうに暮らしていく」ことの意味を見失いがちな現代への批判的観点を、わかりやすく解説していくところだ。

本書は読みやすいとはいえ、ハイデガーの思考の規模に従って、かなり厚みのある本となった。

—————————————-

そこで、ポイントを絞って重点的に解説し、読書の助けとするような対談形式のイベントを開催します。
お相手は、池田氏と長い親交があり、増刷を重ねている『はじめてのウィトゲンシュタイン』の著者・古田徹也氏です。
池田氏が「彼なしに本書は生まれなかった」とする古田氏と著者・池田氏の間で、本書の要点と、「なぜ『存在と時間』は今も読まれ続けているのか」までが明らかにされる予定です。
どうぞご期待ください。

このイベントはオフライン(代官山 蔦屋書店内)とオンライン同時開催イベントです。
お申し込み時に、来店参加orオンライン参加のいずれかをお選び頂き、ご参加下さい。

【参加条件】
イベントチケット予約・販売サービス「Peatix」にて、いずれかの対象商品をご購入いただいたお客様がご参加いただけます。

【プロフィール】
池田 喬 (いけだ・たかし)
1977年、東京都生まれ。
東京大学文学部卒業、同大大学院人文社会系研究科博士課程修了。
博士(文学)。明治大学准教授。
ハイデガー『存在と時間』の読解を出発点に、「知覚」「行為」「自己」などの観点から、現象学を中心とした現代哲学・倫理学を研究する。
著書に新刊『ハイデガー 『存在と時間』を解き明かす』(NHKブックス)、『ハイデガー 存在と行為――『存在と時間』の解釈と展開』(創文社→講談社)、共編著に『生きることに責任はあるのか――現象学的倫理学への試み』(弘前大学出版会)、『始まりのハイデガー』(晃洋書房)、『映画で考える生命環境倫理学』(勁草書房)など、訳書にハイデガー『現象学の根本問題』(虫明茂氏との共訳、創文社→東京大学出版会)など。

古田 徹也 (ふるた・てつや)
1979年、熊本県生まれ。
東京大学文学部卒業、同大大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。
新潟大学准教授、専修大学准教授を経て現在、東京大学准教授。
「言語」「心」「行為」の各概念を手掛かりに、英語圏・ドイツ語圏の現代哲学・倫理学を専攻する。
ウィトゲンシュタインの『講義・数学の基礎編』と『ラスト・ライティングス』を全訳。(いずれも講談社、前者は大谷弘氏との共訳。)
著書に『はじめてのウィトゲンシュタイン』(NHKブックス)、『それは私がしたことなのか――行為の哲学入門』(新曜社)、『言葉の魂の哲学』(講談社選書メチエ、2019年サントリー学芸賞)、『不道徳的倫理学講義――人生にとって運とは何か』(ちくま新書)、『ウィトゲンシュタイン 論理哲学論考』(角川選書)など。

【対象商品】
・イベント [来店参加] 券(円1,500/税込) ・イベント [オンライン参加] 券(1,500円/税込)
・書籍『ハイデガー『存在と時間』を解き明かす』(NHK出版・1,870円/税込)+イベント [オンライン参加] 券(1,300円/税込)+送料(500円/税込) セット 3,670円(税込)
※『ハイデガー『存在と時間』を解き明かす』は2021年9月27日(月)に入荷予定です。入荷後に配送いたします。
※Peatixで取得したお客様の個人情報は、本イベントへお申し込み頂いた方への商品発送にのみ使用し、それ以外での使用は行いません。個人情報のお取り扱いについてご同意の上、お申込み下さい。

▶ お申込みはこちら
(Peatixへ遷移します)
受付締め切り: 2021年10月8日(金) 19:00まで

【オンラインイベント アーカイブ配信のお知らせ】
本オンラインイベントにお申込みのお客様は、イベント終了後、一定期間イベントのアーカイブ配信をご視聴頂けます。
日時にご都合がつかない場合や、もう一度見たい場合などにご利用ください。
なお、イベント終了後は、アーカイブ配信のみの販売等はございませんのでご注意ください。
アーカイブ配信視聴方法につきましては、対象商品をご購入のお客様あてに、配信準備ができましたら、Peatixよりメッセージをお送りさせていただきます。

イベント情報の詳細はこちら