原田マハさんの新刊『ロマンシエ』(小学館)は、パリに実在するリトグラフ工房「idem」を舞台にしたアート×ラブコメディ小説。現在、この小説とリンクした展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催中です。小説を読んでから展覧会へ足を運ぶと、リトグラフ工房「idem」の世界を存分に体験できます。
『楽園のカンヴァス』(新潮社)、『ジヴェルニーの食卓』(集英社)、『太陽の棘』(文藝春秋)など、これまでに数多くのアート小説を執筆されてきた原田さんと、東京ステーションギャラリーが実現させた本邦初といってもいい「小説と展覧会を連動」させたユニークな企画です。小説世界と現実世界、そして文学と美術と、さまざまな壁や境界線を飛び越えた「新しい小説と展覧会の形」であると言えるでしょう。
今回は、原田マハさん、そして東京ステーションギャラリー館長の冨田章さんをお招きいたします。多くのクリエイターたちが集まるリトグラフ工房「idem」に魅せられた一人のロマンシエ(小説家)が『ロマンシエ』を上梓した経緯、そして東京ステーションギャラリーでの「idem」展開催までの舞台裏をお二人に語っていただきます。
原田さんがこの小説と展覧会に込めた想い、また数多くの展覧会を企画してきた冨田さんから見た「idem」展の魅力などを解説していただきながら、これからの小説と展覧会、そして美術鑑賞の可能性を考えていきます。
トーク終了後、原田マハさんのサイン会を開催します。
対象書籍:『ロマンシエ』+原田さんの著作
© 森栄喜
原田 マハ はらだ・まは
1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、および早稲田大学第二文学部卒業。2005年「カフーを待ちわびて」で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し作家デビュー。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞を受賞。他の著書に『ジヴェルニーの食卓』『翔ぶ少女』『太陽の棘』『異邦人』『モダン』など多数。
原田マハ公式WEBサイト:http://haradamaha.com/
冨田 章 とみた・あきら
東京ステーションギャラリー・館長
1958年、新潟県生まれ。慶應義塾大学卒。成城大学大学院博士課程修了後、財団法人そごう美術館、サントリーミュージアム[天保山]を経て現職。専門は、フランス、ベルギー、日本の近現代美術。これまで手がけた主な展覧会に「梶田半古の世界」、「ロートレック パリ、美しき時代を生きて」、「エミール・クラウスとベルギー印象派」「洋画家たちの青春 白馬会から光風会へ」などがある。著書に『ビアズリー怪奇幻想名品集』(東京美術)『偽装された自画像』(祥伝社)、など。
東京ステーションギャラリー公式WEBサイト:
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/