廃材を利用した家作りを手伝っていると、古い材から開拓時代の手作りの釘がいくつも出てくる。
ひとつひとつ形も違えば朽ちていく様も色も違うその姿に心震えた。なんて美しいんだろう…
それ以来、旅先の海辺で、犬の散歩道の森で、または壊される古い建物で
錆びた鉄や朽ちた木などを集めるようになり、それらを使ってものを作り生きるようになった。
身近にあるものを上手に利用すれば、人はもっと豊かに、幸せに、そして美しく暮らすことが出来る、
そう信じて「自ら作る暮らし」の言葉を掲げ夫婦で「未 草」として活動している。
本展では、「未 草」の作る生活道具や彫刻に加え、住まいとしてきた米軍ハウスや6年かけて開拓してきた北信州、黒姫の森の写真も展示。
さらには「未 草」の暮らしを題材にした絵本「禾本の丘」とその原画(画:田所真理子http://onjaku-tadokorogaro.com)も並びます。
Anjinとそこへ続く階段の踊り場での展示。
ささやかなスペースでの展示となりますが、Anjinの落ち着いた雰囲気のなかでお食事やお茶、お酒と共にゆっくりとご覧頂けましたら幸いです。
「Instagram」hitsujigusa_
「twitter」@hitsujigusa_
●未 草(ひつじぐさ) プロフィール
「自ら作る暮し」を旨に夫婦で活動を行う、小林 寛樹(造形作家)、庸子(布もの)からなる「未 草」。
暮しにまつわるものを制作する。
長野・黒姫の土地に出会い移住すべく、2010年より自らの手で6年をかけ森を開拓。
2016年よりその土地の木や石や土、長年集めてきた廃材で住処を作り始める。