私ども書店業界には【雑文庫】と呼ばれる、一群の文庫レーベルが存在します。
が、しかし、そもぞも【雑文庫】って何でしょう? 雑多な文庫? 雑な文庫?いやいや・・。
あるいはそれを(この新宿本店でもそうですが)雑学文庫と呼び換えて棚表示する場合もありますが、私たちが一般にイメージするようないわゆる「雑学」に関する本ばかりでないのは言うまでもありません。色々な店を見ても、良くてせいぜい「文庫各社」とか「その他文庫」とか・・・。
要するに【雑文庫】とは、その小ささゆえに、書店の文庫売場の隅の方に(ほとんどは壁棚です)追いやられ、レーベル名を棚名称としてもらえないばかりか、各社混然一体となり狭い棚の中でスペースを奪いあいせめぎ合う、そんなレーベル群のことを言います。(出版社、特に編集の方々、ごめんなさい。気を悪くしないでください)
が、実はそこには意外なくらい(またも失礼!)の名作・傑作・快作が埋もれているのです。売場の隅っこの壁棚でなく、大手文庫のような一等地にあったらもっと売れているかもしれず、それは書店にとっては販売機会の損失、読者にとっては良書と出会う機会の損失に他なりません。
どんな小さなレーベルであれ、その1冊1冊には編集に携わる方々の思いがこもっているのは言うまでもありません。
今回は『【雑文庫】の逆襲!!』と題し、それらのレーベルの中から売場担当者の独断と偏見で自信を持っておススメできるタイトルを取り揃えました。普段、文庫と言えば大手ばかりという方も、この機会にマイナー(またも失礼!)の底力に目を向けて頂ければ幸いです。
2階B04~B08の棚にて1月20日より約1か月ほど開催予定です。この機会にぜひお立ち寄りください
★フェア参加資格★
・当新宿本店において、売場の隅の壁棚に追いやられ、かつ1レーベルあたり棚3段以下しか与えられていないこと。
★フェア参加レーベル(出版社)★
SB文庫(SBクリエイティブ)、アスペクト文庫、文庫ぎんが堂(イ-スト・プレス)、サンマーク文庫、ワニ文庫(ベストセラ-ズ)、マガジンハウス文庫、ナガオカ文庫(永岡書店)、河出夢文庫(河出書房新社)、彩図社、ヤマケイ文庫(山と渓谷社)、主婦の友社、黄金文庫(祥伝社)、成美文庫(成美堂出版)、青春文庫(青春出版社)、静山社文庫、草思社文庫、徳間文庫カレッジ(徳間書店)、日本文芸社、飛鳥新社、文芸社文庫、廣済堂出版、鉄筆、知恵の森文庫(光文社)(順不同)
*この中で光文社知恵の森文庫のみ当店では平台ですが、特別参加が認められました。