今年2月末に刊行された『日本のシビックエコノミー 私たちが小さな経済を生み出す方法』は、2014年刊の翻訳書『シビックエコノミー 世界に学ぶ小さな経済のつくり方』を受けてつくられた、「日本における初めてのシビックエコノミーの入門書」です。
イギリスが先導し、いま世界中で広がっている「シビックエコノミー」とは、既存のジャンルを横断し、民間・行政・第三セクターの枠を超えた「市民主体の新しいエコノミー」のこと。
地域のハブをつくり、孤食を避ける。リノベーションで空き家問題を解消する。市民出資でエネルギーの事業を行う。地域の人と素材でものづくりをする。すべて、社会の「こうなったらいいのに」を、具体的に小さな経済圏をつくり、まわし、育てることで、かなえようとしています。
本イベントでは、本書編著者の紫牟田伸子さん、江口晋太朗さんに加え、前作『シビックエコノミー』を携え、イギリスを訪ね歩いたという山崎亮さんをお迎し、「シビックエコノミーってなんなの?」「日本ではどういうことができるの? やっているの?」などをテーマに、具体的な事例をあげながら、議論をします。
大きな社会問題を解決に導く、日本の「小さな社会変革」について一緒に考えてみませんか……?
【出演者プロフィール】
山崎亮(やまざき・りょう)
studio-L代表。東北芸術工科大学教授(コミュニティデザイン学科長)。慶応義塾大学特別招聘教授。1973年愛知県生まれ。大阪府立大学大学院および東京大学大学院修了。博士(工学)。建築・ランドスケープ設計事務所を経て、2005年にstudio-Lを設立。地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。「海士町総合振興計画」「studio-L伊賀事務所」「しまのわ2014」でグッドデザイン賞、「親子健康手帳」でキッズデザイン賞などを受賞。著書に『コミュニティデザイン(学芸出版社:不動産協会賞受賞)』『コミュニティデザインの時代(中公新書)』『ソーシャルデザイン・アトラス(鹿島出版会)』『まちの幸福論(NHK出版)』などがある。
紫牟田伸子(しむた・のぶこ)
編集家/プロジェクトエディター。美術出版社、日本デザインセンターを経て、個人事務所SJ主宰。「ものごとの編集」を軸に、デザインプロデュース、商品企画、プロジェクトプランニング、マネジメントを行う。主な著書に『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインする』、『シビックプライド2【国内編】:都市と市民のかかわりをデザインする』(共同監修・共著/共に宣伝会議)、『編集学:つなげる思考・発見の技法』(単著/幻冬舎)など。
江口晋太朗(えぐち・しんたろう)
編集者、ジャーナリスト。TOKYObeta Ltd.代表取締役。1984年生。福岡県出身。メディア、ジャーナリズム、情報社会の未来、ソーシャルイノベーション、参加型市民社会などをテーマに企画プロデュース、リサーチ、執筆活動などを行う。「マチノコト」共同編集、NPO法人マチノコト理事、アートプロジェクトを推進するNPO法人インビジブル理事、インディーズ作家支援のNPO法人日本独立作家同盟理事などを務める。Open Knowledge Japan、Code for Japan のメンバー。著書に『ICT ことば辞典』(三省堂)、『パブリックシフト:ネット選挙から始まる「私たち」の政治』(ミニッツブック)ほか。
時 間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order