2016年5月26日(木)

紀伊國屋書店Kinoppy=光文社古典新訳文庫Readers Club Reading Session #17  ”言葉の魔術師”ナボコフの魅力を語る 講師:貝澤哉先生

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ナボコフ(1899-1977)は帝政ロシアに生まれ、亡命先のベルリンではロシア語で、そしてアメリカへ渡ったのちは英語で小説を書き続けました。英語で書かれた『ロリータ』(1955)が大ベストセラーとなり国際的にも評価が高まりますが、じつはこの作品の原型とも言える作品がベルリン時代に書かれた『カメラ・オブスクーラ』なのです。また同じベルリン時代の作品『絶望』は、自分と瓜二つの男を身代わりに完全犯罪をもくろむという話です。2作とも細部の緻密な面白さが際立つ作品で、英語版との違いもロシア語原典からの新訳の魅力です。 独特な比喩、色彩感豊かな描写と巧妙な仕掛けによるストーリー。
今回はこの2作品を新訳された貝澤さんに”言葉の魔術師”ナボコフの魅力について、またロシア語と英語の作品とではどのような違いがあるのかなど、ナボコフの魅力を多角的に語っていただきます。(聞き手:光文社古典新訳文庫編集長 駒井稔)

光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書店KINOPPYとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)第17弾です。

○日時:2016年5月26日(木)18:30~ (開場18:15)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース
○定員:45名  ※定員に達し次第、受付を終了させていただきます。
○参加費:無料
○参加方法:2016年4月29日(金)午前10:00時より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
○お問い合わせ・ご予約 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702

★当店に繋がる他の電話番号におかけになられても、ご予約は承れませんのでご注意下さい。

*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には貝澤先生の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。

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貝澤 哉(かいざわ はじめ)
ロシア文学者。早稲田大学文学学術院教授。著書に『引き裂かれた祝祭 バフチン・ナボコフ・ロシア文化』、訳書に『カメラ・オブスクーラ』『絶望』(ナボコフ)、『ナボコフ全短篇』(ナボコフ、共訳)、『アウェイ・ゲーム』(マリーニナ)、『全体主義芸術』(ゴロムシトク)などがある。現在、NHK Eテレ「テレビでロシア語」に講師として出演中。

カメラ・オブスク-ラ

カメラ・オブスク-ラ

ヴラジ-ミル・ナボコフ、貝沢哉 / 光文社
2011/09出版
ISBN : 9784334752361
価格:¥966(本体¥895)

裕福で育ちの良い美術評論家クレッチマーは、たまたま出会った美少女マグダに夢中になるのだが、そこにマグダの昔の愛人が偶然姿をあらわす。
ひそかに縒りを戻したマグダに裏切られているとは知らず、クレッチマーは妻と別居し愛娘をも失い、奈落の底に落ちていく…。

 

絶望

絶望

ヴラジ-ミル・ナボコフ、貝沢哉 / 光文社
2013/10出版
ISBN : 9784334752798
価格:¥1,123(本体¥1,040)

ベルリン存在のビジネスマンのゲルマンは、プラハ出張の際、自分と”瓜二つ”の浮浪者を偶然発見する。
そしてこの男を身代わりにした保険金殺人を企てるのだが…。”完全犯罪”を狙った主人公がみずからの行動を小説にまとめ上げるという形で書かれたナボコフ初期の傑作!

 

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