南方熊楠が2017年に生誕150年を迎えます。
熊楠の好奇心や研究領域は、変形菌、きのこ、密教、超常現象、妖怪、神社合祀反対運動、セクソロジー・・・と広大で、彼を前にすると立往生してしまいそうになりますが、それは、熊楠に知る入口やきっかけがたくさんあるということではないでしょうか。そこで、青山ブックスクールでは、さまざまなテーマやゲストから、熊楠の魅力に迫るトークやレクチャーを開催します。
「出身校も経歴も肩書きも年齢も収入もまったく関係ない、 好奇心と体力と人間性だけが結果に結びつく」
編集者の都築響一さんは著書『圏外編集者』(朝日出版社)の中で、このようにおっしゃっています。生涯、組織に属さず無位無冠、独学を貫き、ただ「知りたいから知る」という純粋な気持ちで研究/調査に没頭する人生を歩んだ南方熊楠は、まさに、肩書きに頼ることなく、溢れんばかりの好奇心と強靭な体力、人々を惹きつける人間性、そして独学で吸収をした知識と知恵をそなえ、菌類の新種発見や『ネイチャー』への歴代最多の寄稿など、多くの結果を出してきました。しかし、そんな熊楠の研究への姿勢や生き方は、時に「アウトサイダー」、都築さんの言葉を借りれば「圏外研究者」と見られていたようです。
また、熊楠が興味関心を抱いた、変形菌やきのこなど、なかなか目を向けられないもの、時には下等なものと見なされてしまう、圏外のものが大半でした。都築さんもまた、作られたマジョリティではなく、メディアが目を向けない生活やアート、音楽に寄り添って、そのおもしろさを発信されています。
では、なぜ、熊楠と都築さんは「圏外」に惹かれ、
圏外という生き方にたどりついたのでしょう。そもそも圏外/アウトサイドって何でしょう。どこにあるのでしょう。
今回は、『圏外編集者』の著者で編集者の都築響一さんをゲストにお迎えし、南方熊楠顕彰会の田村義也さんとともに、肩書きを持たない熊楠は果たして圏外と言えるのか、熊楠の生き方と業績をもとに考えるとともに、都築さんのお仕事について、そして、これまで取材をされてきた方々の生き方についてお話いただくことで「圏外/アウトサイダー」の意味と魅力を掘り下げていきます。
都築響一さんと、熊楠の好奇心の海原に飛び込みましょう!
都築響一 つづき・きょういち
1956年東京生まれ。ポパイ、ブルータス誌の編集を経て、全102巻の現代美術全集『アート・ランダム』(京都書院)を刊行。以来現代美術、建築、写真、デザインなどの分野での執筆・編集活動を続けている。93年『TOKYO STYLE』刊行(京都書院、のちちくま文庫)。96年刊行の『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』(アスペクト、のちちくま文庫)で、第23回木村伊兵衛賞を受賞。その他『賃貸宇宙UNIVERSE forRENT』(ちくま文庫)、『現代美術場外乱闘』(洋泉社)『珍世界紀行ヨーロッパ編』『夜露死苦現代詩』『珍日本超老伝』(ちくま文庫)『ROADSIDE USA 珍世界紀行アメリカ編』(アスペクト)『東京スナック飲みある記』(ミリオン出版)『東京右半分』(筑摩書房)など著書多数。現在、個人で有料メールマガジン『ROADSIDERS’ weekly』を毎週水曜日に配信中。
ROADSIDERS’ weekly:http://www.roadsiders.com
田村義也 たむら・よしや
1966年生まれ。比較文学比較文化専攻。平成6年頃より、和歌山県田辺市の南方熊楠邸蔵書・資料調査に参加、『南方熊楠邸蔵書目録』『同 資料目録』を編纂。現在、南方熊楠顕彰会学術部長として同館所蔵資料の調査および翻刻事業に協力。成城大学非常勤講師。 編訳著書に全訳『南方熊楠英文論考([ネイチャー]誌篇・[ノーツ・アンド・クエリーズ]誌編)』『南方熊楠とアジア』『南方熊楠大事典』等。
南方熊楠顕彰館公式WEBサイト:http://www.minakata.org
電話受付
青山ブックスクールにてお電話で受付けいたします。参加される方のお名前、人数、連絡先をお伝えください。
03-5485-5513 (平日10:00~20:00)
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件名 「南方熊楠 都築響一さん編」
内容 「お名前(よみがな)、お電話番号、メールアドレス、申込者数」の4点
宛先 culture@boc.bookoff.co.jp
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日程:2016年6月25日 (土)
時間:18:00~20:00
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会場:本店 大教室
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