古い日本のすごい造本、そして現代の海外と日本のチャレンジングな造本の数々を紹介している『デザインのひきだし28』。その特集は題して「造本とブックデザインと。ーー紙の本を諦めるな!」その中で、明治から昭和初期にかけて、日本の先達たちが手がけた、目を瞠るような、信じられないすごい造本の本がいろいろ出版されました。本誌特集内では「日本の先達たちのすごい造本を見よ!」と題し、ブックデザイナーの大貫伸樹さんに、それらの本を多数ご紹介いただいています。
今回のイベントでは、そこでご紹介した貴重なすごい造本の数々を大貫さんにお持ちいただき、ブックデザイナーである寄藤文平さん、今回の特集にインタビューで登場していただいた鈴木千佳子さんのおふたりに、会場のみなさんに変わって、ブックデザイナーや本好きからみて気になることをどんどん質問していただきながら、貴重な奇想天外な造本をご紹介します。
「ゲテ本」とも呼ばれた、斎藤昌三が手がけた本を始め、日本のいにしえにはこんなすごい造本の書籍があったのか!と、見る人みんながおどろく、すごい本を見て、聞ける貴重な機会です。ぜひお越しください。
概要
日程:2016年7月3日 (日)
時間:18:00~19:30 開場 17:30
料金:1,080円(税込)
定員:110名様
会場:本店 大教室
お問合せ先
青山ブックセンター 本店
03-5485-5511 (10:00~22:00)
大貫伸樹
ブックデザイナー。
1949年、茨城県生まれ。東京造形大学グラフィックデザイン科卒業。「北海道新聞」「図書設計」「紙魚の手帳」などに近代装丁史、製本史を執筆連載。毎日カルチャーシティ「装丁探索」講座講演。東京製本倶楽部、日本図書設計家協会、日本出版学会各会員。
寄藤文平
アートディレクター、ブックデザイナー。
1973年、長野県箕輪町生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科中退。2000年に有限会社文平銀座を設立し、広告やロゴデザイン、アニメーション制作などを手がける。2008年、『暮らしの雑記帖』『ナガオカケンメイのやりかた』で第39回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。
鈴木千佳子
グラフィックデザイナー、ブックデザイナー。
1983年生まれ。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒業。2007年より文平銀座に所属し、装丁などデザインの仕事に携わる。2015年よりフリーランス。
書籍情報
『デザインのひきだし28』
デザイン・印刷・紙・加工の実践情報誌。
特集は『造本とブックデザインと。』
紙の本づくりを諦めないための
刺激のある造本とブックデザインをドンと紹介。
もっともっとおもしろい造本はできるのだっ!
紙の本は「売れなくなった」とよく言われます。確かに、紙が最新メディアだった昔と比べると、書籍の役割は減ったのかもしれません。でもそんななかだからこそ、せっかく紙の本として世に出すのなら、もっといい形でつくられるべきではないでしょうか。
本特集では、明治から昭和初期頃にかけてつくられた、いま見るとひっくり返ってしまうようなすごい造本の書籍40 冊以上の紹介をはじめ、いま現在の日本と海外のすばらしい造本の書籍を多数紹介。
また、祖父江慎×鈴木成一、名久井直子×水戸部功という、当代を代表するブックデザイナー2組によるスペシャル対談や、いま注目のブックデザイナー5名へのインタビューと、読み物も満載。
そしていつも読者から「なんだこれはっ!」「変態だ!」と言われている本誌造本についても、今回はアイデア出しのところからテスト制作、最終案までしっかりレポート。ブックデザイン・造本について、本づくりに携わるすべての人に刺激を与える大特集です。