世界ではじめて福島第一原発を民間・独立の立場から調査し、その内実を斬新な手法で明らかにした『福島第一原発廃炉図鑑』。
発売後すぐに重版が決定し「こういう本を待っていた」「政治的な主張ありきの話ではなく事実を知りたかったからとても面白い」などの感想が届いています。これは3.11後の社会論をリードする開沼博さんによる5年間の総括です。
ほぼ同時期に刊行された『違和感の正体』は、現在、ニッポンのジレンマや新聞、雑誌で幅広い言論活動を続け広く社会に知られる先崎彰容さんによる論考。
先崎さんは、倫理学を専門とし日本思想を深める作業を続ける一方、3.11をまたぎながらこの春まで福島第一原発から40キロほど、世界で最も近い大学に生活拠点を置き教鞭をとっていました。
『違和感の正体』における、偉大な日本の思想家たちを引きつつ現代社会を冷静に見据える視座の根本に、3.11とその後の日本社会の現実が横たわっていることは確かでしょう。
今回のイベントでは、いま最も「醒めた」二人の思想がぶつかりあいます。
どうぞお楽しみに。
開沼博(かいぬま・ひろし)
1984(昭和59)年福島県生まれ。立命館大学衣笠総合研究機構准教授。東京大学文学部卒。同大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。著書に『はじめての福島学』『漂白される社会』など。
先崎彰容(せんざき・あきなか)
1975(昭和50)年東京都生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。東北大学大学院博士課程を修了、フランス社会科学高等研究院に留学。2016年4月より日本大学危機管理学部教授。専門は日本思想史。著書に『高山樗牛 美とナショナリズム』『ナショナリズムの復権』など。
時 間 _ 19:00~21:00 (18:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order