昔っから、自分でなんでもやっちゃうタイプ。
ほかの人がやりたがらないことがあれば、「しょうがないな〜。じゃあ、私やっちゃいますよ」と手を挙げる。メンドくさいことだと分かりきっているのに、誰かがやるしかないって思って、引き受けちゃう。
「やっぱり、しっかりしてるよねー!」
「いやいや、そんなことないってー」
否定しながら、まんざらでもない。むしろ、そう言われることに嬉しさを感じている自分がいるのだ。
天狼院書店の海鈴です。
「長女キャラ」と言われればそうなのかもしれないです。実際、下に兄弟いるし、いつの間にかチームをまとめる役職になってしまうことはよくある。
そういえば今までずっと、◯◯長とか、◯◯副リーダーとか、そういう役に何回就いてきただろう。ほかにやりたい人がいないんだったら、みんなも喜ぶし。私って、そういうキャラだしなあ。そう思ってきた節があった。それこそが、自分の本職だと思っていた。
ところが、私は気づいてしまったのだ。
それは、気の置けない友達4人と久々に集まった飲み会でのことだった。隣には、長い付き合いの友達・Aがいた。
彼女は、一見「恋愛なんて、そんなに興味ないですよー」というふうな女の子である。
高校生までバリバリの運動部で、髪の毛はいつもショートヘアだった。
私服でもスカートはあまり履きたがらない。彼女のスカート姿を見るのは、制服のときくらいだった。
上京すると同時に髪を伸ばし始め、学生の頃からは考えられないような「女」を感じさせる大人になっていた……
というのはよくある話だ。彼女はそうではなかった。
大人になってからも、彼女は高校生までのショートヘアを維持し続けていた。しっかりとヘアセットされてはいたが、メイクもそんなに濃い方ではなく、どちからというとナチュラルだったので、全体の印象として「あの頃と全然違う!」という印象は与えなかった。
私服も、いかにも男受けしそうなキラキラOL系でも、表参道とか自由が丘にいるデキる女系スタイリッシュなスタイルでもない。
ゆるっとしたトップスに、下にボトムを合わせるような、自然で、シンプルな服装だ。
高校までの「運動が得意な元気な女の子で、あまり恋愛の話を自分から積極的にしようとはしない女の子」というイメージは、大人になってからも変わっていないようで、私は安心した。
酔いもいい具合に回ってきて始まったのは、恋愛についてだった。
正直、その時私は恋愛があまり上手くいっていなかった。だから、隣の彼女を見て、非常にほっとしたのだ。ああ、この子は昔と何も変わっていない。きっと今でも、恋愛に対して積極的ではないのだろう。上手くいっていないのは、私だけじゃない、だから、自分がこんな状態でもなんら心配することはないだろう。勝手に彼女のことをそう決めつけていた。
「……で、Aはどうなの?」
なかなか自分から恋愛の話をしようとしない彼女に、向かい側の一人が話を振った。
えー? と渋い顔をするA。
やはり彼女はそういうのが苦手な部類なのだろう、と思った。
「実は全然、そういう話なくって……」
彼女は、口を開き始めるーーー
それは、私の頭の中だけで再生された場面だった。
実際、隣にいる昔から知っているAは、私の想像の中とまったく別の人なのか? と疑うような話を始めたのだ。
ーーー実は、何人もの人と付き合ったんだよね。
この前まで、けっこう年上の人と付き合ってたんだけど、半年前くらいに別れちゃって。
で、今は、2ヶ月前くらいからかな? 新しい人と付き合ってるんだー、ついこの間も旅行に行ってさ。
私は目を丸くせずにはいられなかった。
え? あの、Aが?
いかにも「女の子」っていうよりは、ちょっとボーイッシュな感じがあって、恋愛の話も今まであまりしようとしなかった、あの子が?
どういうことだ、と思った。
彼女は、決してそういうキャラではなかったはずだ。
へー、すごいじゃん、などとそれっぽい返事をしながら、私の頭からは疑問が離れなかった。
彼女の何が、そこまでの魅力を作っているんだろう。
男ウケしそうな、女の子女の子した服を着ているわけでもないし、いわゆるブリっ子でもないのに、どうして?
話を続けていると、少しずつ、あ、と気づく部分が出てきた。
彼女は、親しみやすいキャラクターで、よく大勢の中でもいじられ役になるようなタイプだ。でも、まったく嫌な感じにはならない。彼女の存在自体が、愛されているからこそなのだ。
いじられて、いじけるときも、純粋にそれを表に出す。素直に感情を表現するので、かまいたくなるし、しょうがないなあ、と許してしまうのだ。なんだか、しっぽを振って懐いてくる、犬みたいだ。
ああそうか、と私は気づいた。
分かりやすい見た目でも、媚びるような素振りが必要なわけではなかった。
彼女は、自然と人に甘えるのが上手なのだ。
いいなあ、羨ましい。
私は、全身でそう思っていた。
「ほら、私ってさ、どちらかというと長女キャラじゃん? なんでも自分でやっちゃうタイプだし」
自分のキャラじゃない。そう言い聞かせて強がっているけれど、本当は、彼女のような奔放さが欲しいと思っていた。
彼女が魅力的なのは、「人に甘える」裏側にある、「あなたに全幅の信頼を置いてますよ!」という純粋さがあるからなのだ。
「ぜんぶ自分でできるもん」と強がって生きるのは、苦しい。
頑張り屋さんだと認められることに喜びを感じて、自分の気持ちを素直に伝え切れてこれなかったことが、たくさんある。
本当はしたいことがあるのに、自分のキャラのことを考えるとできないのは、もどかしい。
そういう自分から脱却したくって、彼女のように振る舞おうとするのだが、なんだか上手くいかなくて、何度も諦めてきた。
そりゃそうだ。
今まで、「しっかり者で、甘えないキャラ」というレッテルを自分で自分に貼り付けて、生きてきたのだ。
もうそろそろ、こんな自分、やめにしたい。
キャラとかプライドにとらわれず、好きな人の前でも素直なままでいられる、魅力的な女性になりたいーーー
そうずっと思っていた私にとって、この新刊を手に取らずにはいられなかった。
『甘える技術』(WAVE出版)
「自立系女子」とは、まさに私のことだった。
著者である高野麗子さんは、『甘える技術』というタイトルで本を出しているのだから、きっと生まれてからこれまでずっと、モテモテな人生を歩んできたんだろうと思いきや。
なんと、中高生のころは、オタク少女で、モテとは縁のない時期を過ごしてきたそうだ。
男性と自然なコミュニケーションが取れないことに悩んでいた高野さんは、高校を卒業するころ「自分を変えよう!」と一念発起。
300人以上の男性とデート経験を重ね、その中で、男性に魅力的に思ってもらうようなコミュニケーションの方法を身につけたという。
経験を生かし飛び込んだキャバクラのお仕事では、なんとNo.1に!
そこで分かったのが、「甘え上手な女性は、いつまでも愛される」ということ。
「新しく、こんな本が出るんですよ」と紹介をいただいた瞬間に、私はこのタイトルに釘付けになってしまった。
しっかり者で、なかなか素直になれない自分を変えるきっかけが、ずっと欲しかった。
本気で、変わりたい。
気づいたら、私は、担当の方にこんなお願いをしていた。
「 高野さんに、天狼院書店に来ていただけませんか?」
ーーーこうして、熱望していたイベントが開催することになりました。
来る8月20日(土)、『甘える技術』の高野麗子さんによる、出版記念トークイベント、開催です!!!
「ほら、私って長女キャラだし。甘えるとか自分に似合わない」
「我慢しちゃって、なかなか素直な気持ちが言えない……」
「もっと素直な自分になりたいけど、どうすればいいか分からない」
そう思っている方、今が変わるチャンスかもしれません。
頑張り屋さんで、素直になれないしっかり者の方。
「甘える技術」を身につけて、魅力あふれる自分へと生まれ変わりませんか。
誰でもできる甘え方のヒントを、高野さんに伝授していただくトークイベント。
参加される皆さんの「あるある」の悩みを全体でもシェアしながら、こうしたらいいんじゃないかな? というポイントを、探っていきます。
他の人が手放せなくなるような、本来持つ魅力あふれるあなたに、なってみませんか。
少しでも気になった方は、足を運んでみてください。
きっと、もっと素敵な自分になるための、背中を一押ししてくれるようなヒントが手に入るイベントになること間違いありません。
皆さまのご参加、お待ちしております。
【概要】
日時:8月20日(土)
受付開始 19:00
イベント開始 19:30
イベント終了 21:30
場所:天狼院書店「東京天狼院」「福岡天狼院」
定員:
東京天狼院 20名様
福岡天狼院 20名様
参加費:2,000円+1ドリンク
*CLASS天狼院「プラチナクラス」にご加入の方は「半額」で参加できます(*1オーダーのみいただきます)
*『甘える技術』(WAVE出版)を当日、店頭にてご購入ください。すでにお買い求め頂いた方はお持ちください。
*高野さんは東京会場にいらっしゃいますが、当日は東京と福岡を最新鋭の中継システムで繋いでトークイベントをいたします。
【概要】高野麗子(たかの・れいこ)元No.1キャバ嬢・恋愛アドバイザー
元No.1キャバクラ嬢。現役時代は7000人以上の男性を接客。
そこで体得した「長く深く愛される、甘え上手な女性になる方法」をもとに、女性向けの恋愛アドバイスや、キャバクラ嬢さん向けの売上アップ&メンタルケアのカウンセリングを行っている。
「恋愛の上手下手はもともとの素質とは関係なく、訓練すれば誰でも上手になれる」というのが持論。具体的でわかりやすく、女性の心に寄り添ったアドバイスで好評を博している。
【注意事項】
・参加者への他のイベント、セミナー、グループ、店、企業、その他への勧誘は固く禁じます。また、勧誘を見かけた場合はスタッフまでご一報ください。
・本イベントの内容の著作権は、天狼院書店に帰属します。本イベントの内容を他で利用することを、あらゆる面で、固く禁じます。
【【お申込はチケット販売サイト「Peatix」または「店頭」にて事前にお受けいたします】
なにかご不明点あれば
お電話、お問い合わせをフォームにて承っております。
【天狼院書店へのお問い合わせ】
TEL:03-6914-3618