学術書はいまたくさん出版されているにもかかわらず、大学や学問をめぐる言説や政策では、書物というものが見えにくくなっています。それは、デジタル化が進む社会にあって、書物がゆらいで見える姿とも対応しているでしょう。そうしたなか、学術書を出版する意味 とは何か、魅力的な本をつくるにはどうしたらいいのか――。
『学術書の編集者』(慶應義塾大学出版会)を手がかりに、学問・書物・編集をめぐって、ともに考えたいと思います。(橘宗吾)
プロフィール
橘 宗吾(たちばな そうご)
名古屋大学出版会 専務理事・編集部長。大学出版部協会理事。1963年生まれ。1989年京都大学文学部卒業。以後、一貫して名古屋大学出版会で学術書の編集に携わり、1997年より編集部の責任者も務める。人文学・社会科学を中心に幅広い分野の書籍を手がけ、担当した書籍は、さまざまな学会賞のほか、日本学士院賞、大佛次郎賞、毎日出版文化賞、日経・経済図書文化賞、サントリー学芸賞、アジア・太平洋賞、大平正芳記念賞、角川源義賞、和辻哲郎文化賞、渋沢・クローデル賞、マルコ・ポーロ賞、ピーコ・デッラ・ミランドラ賞、レッシング翻訳賞、日本翻訳文化賞、同出版文化賞などを受賞。受賞数は100を超える。そのかん名古屋大学出版会も、1998年の梓会出版文化賞特別賞のほか、2007年に「学術分野での先駆的出版活動」が認められて中日文化賞を受賞した。
山田 秀樹(やまだ ひでき)
超硬派な学術出版社・創文社を経て、2004年より東京大学出版会勤務。“社会はどのようなメカニズムで廻っているのか?”――すなわち社会科学への興味関心のもと、法学・政治学分野を中心に学術書・教科書の編集に携わる。『学術書の編集者』巻末インタビューを初出掲載した『大学出版』(季刊、大学出版部協会発行)の編集もながく務めた。
……ホンモノの学問の奥行と広がりに触れたとき、それを本というひとつの限りある物に閉じ込めたとき、その静かな感動をお届けするのが学術書編集者の役割と醍醐味と思います。
開催日時:2016年9月9日(金) 19時00分~(開場18時30分)
開催場所:東京堂書店 神田神保町店6階 東京堂ホール
参加方法:参加費 500円(要予約)
参加ご希望の方は店頭または電話にて、『橘 宗吾さん×山田 秀樹さんトークイベント参加希望』とお申し出いただき、名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さるか、上のリンク先専用応募フォームからお申込み下さい。電話 03-3291-5181 イベント当日と前日は、電話にてお問い合わせ下さい。
※当日17:00より1階レジカウンターにて受付を行います。 受付時にお渡しするイベントチケットは6階入口にて回収致しますので、そのままお持ちください。