9月で創刊10周年を迎えた光文社古典新訳文庫。その記念作品の一つとして、C・S・ルイス「ナルニア国物語」の第1巻『魔術師のおい』が刊行され、話題を呼んでいます。
1950年にイギリスで刊行が始まった「ナルニア国物語」(全7巻)は、その魅力的な物語世界と細やかな人物造形で、子どもにも大人にも愛される冒険ファンタジーの古典です。
今回の新訳は、子どもだけでなく、大人が読んでも存分に楽しめる文章になっているそうですが、翻訳ではどのような工夫がなされているのでしょうか。
また、新訳「ナルニア」の大きな特徴のひとつが、「物語の年代順刊行」。作者は生前、書かれた順ではなく、ナルニア国での出来事の順に読書することを推奨していました。そのように本シリーズを読むことによって、これまでとは読書の味わいはどのように変わるのでしょうか。
今回は、新訳「ナルニア国物語」を翻訳された土屋京子さんをお迎えし、本書を訳すことになったきっかけや、本作に感じる魅力、翻訳にあたってのご苦労などを語って頂きます。
さらに、『魔術師のおい』に詳細な解説をお書きになった上智大学文学部教授の松本朗さんもゲストにお招きし、文学からみたナルニアについてお話頂きます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫編集長 駒井稔)。
光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書店KINOPPYとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)第22回です。
○日時:2016年10月6日(木)18:30~ (開場18:15)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース
○定員:50名
○参加費:無料
○参加方法:2016年9月11日(日)午前10:00時より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
○お問い合わせ 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702
*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には土屋先生の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。
講師紹介
土屋京子(つちや・きょうこ)
翻訳家。東京大学教養学部卒。訳書に『あしながおじさん』(ウェブスタ-)、『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』(トウェイン)、『秘密の花園』(バーネット)、『仔鹿物語』(ローリングズ、以上光文社古典新訳文庫)、『部屋』(ドナヒュー)、『ワイルド・スワン』(ユン・チアン)、『EQ~こころの知能指数』(ゴールマン)ほか多数。
松本朗(まつもと・ほがら)
上智大学教授。ワシントン州立ワシントン大学、東京都立大学大学院に学び、防衛大学校講師を経て現職。共著に『ロンドン物語―メトロポリスを巡るイギリス文学の700年』『転回するモダン―イギリス戦間期の文化と文学』『ポスト・ヘリテージ映画―サッチャリズムの英国と帝国アメリカ』『終わらないフェミニズムー「働く」女たちの言葉と欲望』など。訳書にケナー『機械という名の詩神: メカニック・ミューズ』。