著者・三宅陽一郎氏が『人工知能のための哲学塾』より、「第一夜 フッサールの現象学」を中心に解説いたします。「人工知能」と哲学の中でも難解な印象のある「現象学」。本書では冒頭から、この「なんか難しい」キーワードが2つも登場します。
今回、本書のあとがきも寄稿いただいた大山匠氏を迎え、「なぜ、現象学と人工知能なのか」「そもそも現象学はどういう哲学なのか? なぜ、登場したのか?」「現象学という哲学でどんな新しい人工知能ができるのか?」など、ひも解きながら読み進めていきます。
これは同時に人工知能を通して「人間とは何か?」について考える機会でもあります。
三宅 陽一郎 みやけ よういちろう
京都大学で数学を専攻、大阪大学大学院物理学修士課程、東京大学大学院工学系研究科博士課程を経て、人工知能研究の道へ。ゲームAI開発者としてデジタルゲームにおける人工知能技術の発展に従事。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、芸術科学会理事、人工知能学会編集委員。共著『デジタルゲームの教科書』『デジタルゲームの技術』『絵でわかる人工知能』(SBCr) 、著書『人工知能のための哲学塾』(BNN新社)、『ゲーム、人工知能、環世界』(現代思想、青土社、2015/12)、最新の論文は『デジタルゲームにおける人工知能技術の応用の現在』(人工知能学会誌 2015年、学会Webにて公開)。
大山 匠 おおやま たくみ
上智大学哲学研究科博士前期課程卒。数学、論理学、身体論、時間空間論、などのテーマを扱ったのち、現象学と人工知能研究との境界領域を研究。現在は人工知能の研究開発に従事。その他、「大人のための哲学カフェ Core Talk Cafe」の運営、小学校や高校での哲学対話クラスの講師、「人工知能のための哲学塾」のスーパーバイザーなど、哲学をより広い領域で活かするための活動を精力的に行っている。
犬飼 博士 いぬかい ひろし
1970年、愛知県生まれ。eスポーツプロデューサー、ゲーム監督。つながりと笑顔を生むツールとして、ゲームとスポーツに着目。スポーツとITを融合した作品発表、大会運営等を手がける。現代的なスポーツマンシップとしてスペースマンシップを提唱。人工知能を巻き込んだ次世代の「遊び」を研究開発中。最新作は「あたりつき お守りタイプ」
概要
日程:2016年10月23日 (日)
時間:19:00~20:30 開場 18:30~
料金:1,080円(税込)
定員:110名様
会場:本店 大教室
お問合せ先
青山ブックセンター 本店
03-5485-5511 (10:00~22:00)
書籍情報
『人工知能のための哲学塾』
「人工知能は、いつ主観的世界を持ち始めるのか?」という問いを巡って、人工知能を成り立たせるための哲学・思想的背景について、ゲームAI開発者として数多くの実績のある三宅陽一郎氏が解説する一冊です。 人工知能が社会のインフラになっていく未来はそう遠くないでしょう。そのとき、私たちは人工知能とどう向き合えばよいのでしょうか? 人工知能を成り立たせるための哲学やその背景を知ることは、人工知能、そして自分について、さらに環境・世界について考える手がかりとなります。