根本千絵さんによる『長崎 幻の響写真館 井手傳次郎と八人兄妹物語』が発売中です。
本書は、昭和のはじめの長崎、片淵町にたった16年だけ存在した井手傳次郎の響写真館を取材するなかで見つかった傳次郎撮影のガラス乾板(ネガ)1300枚を新たに焼き付け、家族の写真を170枚以上掲載して、井手八人兄妹の愉快な物語を辿った一冊です。
今回B&Bでは、お相手に原爆の図丸木美術館学芸員の岡村幸宣さんをお迎えして、刊行記念イベントを開催します。
本には載せられなかった写真も含め、写真を見ながら、井手傳次郎の響写真館、愉快な子どもたち、昭和の長崎、語れなかった被曝体験などに迫ります。
どうぞお楽しみに。
●プロフィール
根本千絵
1956年東京都生まれ。詩人・谷川雁が立ち上げた宮沢賢治の童話を身体で表現する「ものがたり文化の会」ねもとパーティを主宰。さまざまな世代の子どもたちとの対話を三十年以上続けている。2007年よりブログ「かんからかんのかあん」で、おじ・おばの聞き書き『長崎八人兄妹物語』を発信。長崎在住のグラフィックデザイナー山崎加代子と協働で9年がかりで『長崎 幻の響写真館』を出版した。
岡村幸宣
1974年東京都生まれ。2001年より 原爆の図丸木美術館に学芸員として勤務。丸木位里、俊夫妻を中心にした社会と芸術表現についての研究や展覧会の企画を行っている。昨年は2000名の市民と70団体の熱い思いと募金で「原爆の図」アメリカ展を実現。
6月-8月アメリカン大学(ワシントンDC)、9月-10月ボストン大学、11月-12月パイオニア・ワークス(ニューヨーク)で開催され、展示内容がブルックリンの年間ベスト2に選ばれた。