2016年11月5日(土)

いとうせいこう × 奥泉光 × 島田雅彦 × 渡部直己トークイベント 『後藤明生コレクション』(国書刊行会)刊行記念

logo_abc100「内向の世代」の旗手、後藤明生。
2016年10月より、その珠玉の作品群から選りすぐりの作品を集大成した『後藤明生コレクション』(全5巻)の刊行が開始されます。

刊行開始を記念して、後藤と縁の深い編集委員いとうせいこう・奥泉光・島田雅彦・渡部直己の各氏を迎えたトークショーを開催致します。

今こそ読まれるべき作家、後藤明生を各氏はどう読んだのか、またどのように編集作業を行ったのか、後藤作品への思いや編集作業の舞台裏を縦横無尽に語っていただきます。談論風発間違いなし、またとないこの機会への皆様のご参加を、心よりお待ちしております。

いとうせいこう
作家・クリエイター。1961年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業後、出版社の編集を経て、音楽や舞台、テレビなどの分野でも活躍。1988年『ノーライフキング』で作家デビュー。1999年『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞、2013年『想像ラジオ』で第35回野間文芸新人賞、第2回静岡書店大賞(小説部門)を受賞。

奥泉光 おくいずみひかる
1956年山形県生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。同大学院博士前期課程修了。1986年、すばる文学賞の最終候補作『地の鳥 天の魚群』を「すばる」に発表しデビュー。主な著作に『ノヴァーリスの引用』(第15回野間文芸新人賞)、『石の来歴』(表題作で第110回芥川龍之介賞)、『神器―軍艦「橿原」殺人事件』(第62回野間文芸賞)、『東京自叙伝』(第50回谷崎潤一郎賞)などがある。

島田雅彦 しまだまさひこ
1961年東京都生まれ、川崎育ち。東京外国語大学ロシア語学科在学中の1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』が芥川賞候補となり、作家デビュー。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、2008年『カオ スの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2010年下半期より芥川賞選考委員を務める。現在、法政大学国際文化学部教授。

渡部直己 わたなべなおみ
1952年東京都生まれ。現在、早稲田大学文学学術院教授。主な著書に、『中上健次論』、『不敬文学論序説』、『日本小説技術史』などがある。

概要
日程:2016年11月5日 (土)
時間:18:00~19:30 開場 17:30
料金:1,080円(税込)
定員:110名様
会場:本店 大教室

お問合せ先
青山ブックセンター 本店
03-5485-5511 (10:00~22:00)

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書籍情報
『後藤明生コレクション第1巻 前期Ⅰ』
事物や人間の関係性へと思索をめぐらし、鋭敏な批評眼とユーモラスな姿勢を貫いた作家、後藤明生。その粒ぞろいの作品の中から後藤と縁の深い編集委員たちによる選りすぐりの作品を集大成。「内向の世代」の旗手による、今こそ読まれるべき珠玉の作品群。  第1巻には、雑誌出版界にうごめく人間たちの、徐々に入り組み複雑に錯綜してゆくさまざまな関係を、婦人雑誌の女性編集者の視点から、苦いユーモアと軽妙な筆致を交えて描いた「関係」、お互いが笑い、笑われる非情な関係の中で織りなされるグロテスクな悲喜劇のうちに自らの存在証明を見出す人間を洒脱な筆で描いた「笑い地獄」ほか、粒ぞろいの初期秀作8作を収録。月報=蓮實重彦・福永信・滝口悠生

後藤明生 ごとうめいせい
1932年、旧朝鮮咸鏡南道永興郡永興邑(現在の朝鮮民主主義人民共和国)で生まれる。1946年、38度線を越境、福岡県に引き揚げる。1953年、早稲田大学露文科入学。1955年、「赤と黒の記憶」が第4回全国学生小説コンクール入選。大学卒業後、博報堂を経て平凡出版(現マガジンハウス)入社。1962年、「関係」が第1回文藝賞中短篇部門の佳作となる。1968年、平凡出版を退社し、小説家専業に。1989年、近畿大学文芸学部教授、1993 年に学部長となる。1977年に『夢かたり』で平林たい子文学賞、1981年に『吉野大夫』で谷崎潤一郎賞、1982年に『笑いの方法―あるいはニコラ イ・ゴーゴリ』で池田健太郎賞、1990年に『首塚の上のアドバルーン』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。

国書刊行会
後藤明生=著
いとうせいこう/奥泉光/島田雅彦/渡部直己=編集委員
四六判変型・上製ジャケット装・448貢
定価:本体3000円+税
国書刊行会

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