2014年11月1日(土)

石川直樹さん × 新藤淳さん トーク&レクチャー山を描く、山を撮る~自然が芸術にもたらす想像力とは

2014年10月7日より国立西洋美術館にて、日本で40年ぶりとなる「フェルディナント・ホドラー展」が開催されます。日本初公開作品も多数出品される過去最大規模の回顧展です。
ホドラー(1853-1918)は 19世紀末のスイスを代表する画家で、クリムトと並び世紀末芸術の巨匠と称されます。同時代のスイス人芸術家、クレーやジャコメッティなどが国外で活躍をする中で、ホドラーは生涯、スイスを出ることなく、母国で描き続けました。そんなホドラーの画題は肖像画、寓意画、風景画など多岐にわたり、中でも自身にとって身近な自然であるスイス・アルプスの山、自然を多く描きました。「もっとも強い幻想は、無尽蔵の啓発の源泉たる自然によって養われる」というホドラーの言葉からわかるように、アルプスの自然に大きな刺激を受けたようです。

美術史を紐解くと古今東西問わず、山や自然は数多くの芸術家たちによって作品のテーマにされてきました。写真家の石川直樹さんも山そして自然に魅せられた1人です。弱冠23歳でエベレストに登頂し、2001年には七大陸最高峰登頂を達成するなど、自ら世界中の山々に登り、写真を撮り、経験としての移動・旅をテーマに作品を発表し続けています。

では、山を撮る石川さんは、ホドラーが描いた山をどうみるのでしょうか。
そして、自然は芸術にどのような想像力を与えるのでしょうか。

今回は、石川直樹さんと本展企画担当の国立西洋美術館学芸員 新藤淳さんをお迎えし、ホドラーの自然への眼差しに焦点をあて、彼の想像力の源に迫るとともに、画家と写真家の自然への挑み方、また西洋と日本の自然観の違いや共通点を探りながら、自然が芸術にもたらす影響やイマジネーションについて考えていきます。

展覧会情報
フェルディナンド・ホドラー展
国立西洋美術館
2014年10月7日(火)~2015年1月12日(月・祝)
その後、兵庫県立美術館に巡回(2015年1月24日(土)~4月5日)
展覧会サイト:
http://hodler.jp/

イベント情報の詳細はこちら