1970年の大阪万博の閉幕と共に解体される予定だった太陽の塔がなぜかほかの施設が解体されていくのを横目に吹田の会場跡の公園に今も屹立している。大阪で育った子どもたちは少なからず、この雄姿が脳内に刷り込まれ、偉大な芸術家、岡本太郎も知らないまま、高さ70メートルの異形を胸の内に宿しながら成長したものである。
芸術作品と言い切るにはあまりに特別な存在。白い姿に真っ赤な稲妻が走る姿は正義のヒーローにも怪獣にも見え、時間が経つにつれて純粋にその存在が持つパワーに、漫画家や小説家、アーティストたちが突き動かされ、ついには太陽の塔のロボまでが誕生した。
この驚きのロボを考え出したクリエイターの野中剛さんと、その試みを後押ししむしろ加速させた岡本太郎記念館の平野暁臣館長、さらには、神戸、大阪で育ち、岡本太郎のたぐいまれな個性に、物まねで挑むという初めての挑戦をしたタレント松尾貴史さん、さらには、ロボに触発されて少女キャラ・塔子を生みだした漫画家・青木俊直さんの激しい万博愛も交えてEXPO70から最新超合金・太陽の塔のロボまで、太陽の塔ウォーカー編集長・玉置泰紀の司会で爆裂トークを行います!
平野暁臣
空間メディアプロデューサー/岡本太郎記念館館長
岡本太郎創設の現代芸術研究所を主宰し、空間メディアの領域で多彩なプロデュース活動を行う。岡本太郎関連では、『明日の神話』再生プロジェクトに続いて、岡本太郎生誕百年事業のゼネラルプロデューサーを務めた。近著に『世界に売るということ』(プレジデント社)、『才能だけではつくれない』(美術出版社)、『大阪万博-20世紀が夢見た21世紀』(小学館)、『岡本太郎の仕事論』(日経プレミア)ほか。
野中剛
トイを中心にした企画、デザイン、イラストレーションを手掛けるクリエイター。バンダイ時代はスーパー戦隊や平成仮面ライダー、超合金魂など代表作多数。
青木俊直
「ウゴウゴルーガ」「むしまるQ」[みんなのうた]など子供向けのテレビ番組キャラクターデザイナー、アニメーターとして活躍。「なのはなフラワーズ」「くるみのき!」などの漫画作品でも知られる。昨年朝ドラ「あまちゃん」のイラストをフェイスブックにアップし話題に。
松尾貴史
大阪芸術大学を卒業後、デビュー。
TV・ラジオはもとより、映画・舞台、イベント、エッセイ、イラスト、はたまた折り紙等、
幅広い分野で活躍。
更には似せたり、撮ったり、折ったり、録ったり、回したりまでするなど、
よく言えば多彩、悪く言えば節操がない。
いったい今後、どんな分野に繁殖していくつもりなのか?
本人ですら予想がつかない。
また京都造形芸術大学にて、映画学科客員教授、さらには「季刊 25時」編集委員も務める。
玉置泰紀
KADOKAWA ウォーカー情報局統括局長。枚方市生まれ。産経新聞神戸支局から大阪本社社会部と7年間記者。最後は大阪府警本部捜査1課担当。その後、福武書店(ベネッセ)で月刊女性誌を経て角川へ。編集長4誌後、ウォーカー統括に。メディアの栄枯盛衰を体感。仕事をしているのか怪しいぐらいSNSベース。