2017年で没後30年を迎える作家・批評家でフランス文学者の澁澤龍彦は、自宅の書斎につながる客間兼居間に自分の好む美術作品やオブジェ類を飾り、魅惑的な空間を創り上げていました。その空間はいわば「驚異の部屋」の様相を呈していたそうです。
「驚異の部屋(ヴンダーカマー)」とは、15世紀から18世紀にかけてヨーロッパで流行した、古今東西さまざまな珍品が蒐集された博物陳列室のことです。
今回、B&Bでは澁澤龍彦と親交が深かった作家・批評家でフランス文学者の巖谷國士さんと、澁澤龍彦の「驚異の部屋」をモデルに大分県別府市でカルチャーセンター『書肆ゲンシシャ』を営まれている龍國竣さんをお招きしてトークイベントを開催いたします。
「驚異の部屋とシュルレアリスム」をテーマに、皆様を非日常の世界へとお連れいたします。
ふるってご参加ください。
【プロフィール】
巖谷國士(いわや・くにお)
1943年東京都生まれ。東京大学文学部卒・同大学院修了。フランス文学者・批評家・旅行家・メルヘン作家・明治学院大学名誉教授。60年代以来、シュルレアリスムの研究と実践を進めながら、多岐にわたる分野で自由な執筆を続けている。
近年の著作に、『シュルレアリスムとは何か』(ちくま学芸文庫)、『<遊ぶ>シュルレアリスム』(平凡社コロナ・ブックス)、 『旅と芸術 発見・驚異・夢想』(平凡社)、『森と芸術』(平凡社)、『幻想植物園 花と木の話』(PHP研究所)、『映画 幻想の季節』(清流出版)、『スコープ少年の不思議な旅』(風濤社)、『新しい備前 伊勢崎淳の陶芸』(山陽新聞社)などがある。
龍國竣(りゅうごく・しゅん)
1986年大分県生まれ。首都大学東京都市教養学部卒・学習院大学大学院修了。幻想案内家・マンガ研究者・蒐集家・書肆ゲンシシャ店主・幻視者の集い代表。エロ劇画を軸にマンガ史を研究する傍ら、SNSを通して幻想文学、幻想芸術の紹介を続けている。2016年、別府に「驚異の部屋」をテーマにした『書肆ゲンシシャ』を設立し、「画は国境を越える」とする考えのもと、マンガ、絵画、映画、服飾、現代アートなど視る本を揃えた新しい本屋の形を模索しつつ、エロ・グロ・ナンセンスの再評価を目指している。珍品コレクターとしても活動。
時 間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order