2017年1月26日(木)

写真集『光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる』刊行記念 鷹野隆大 × 秋山伸 トークイベント

logo_tsutaya100写真集『光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる』 の発行を記念して、写真家・鷹野隆大さんと装丁を担当したグラフィック・デザイナーの秋山伸(edition.nord)さんとのトークイベントを開催します。
当写真集のテーマとなっている「影」を、写真として、写真集としてどのように形にしていったのか。「影」に潜む時間と距離を複写すること。また、一見モノクロのように見えるコントラストの中に散りばめられた色を印刷物として再現するために考えたこと。普遍的なテーマに新しい視点で臨む鷹野と既存の本づくりとは異なる独自のアプローチで取り組む秋山の、今回初顔合わせとなった制作の現場をお話しいただきます。

【写真集解説】
当写真集には、近年取り組んできた「影」をテーマとした新作が収録されている。
鷹野隆大(1963年福井県生まれ、東京都在住)は、男性のヌード写真を通して、ジェンダーやセクシュアリティ、他者との関係性を問う作品で知られる一方で、1998年より毎日コンパクトカメラで撮影を続けた「毎日写真」や、その中から「どうしようもなくつまらない場所(滓の場所)」を抜粋したシリーズ「カスババ」など、被写体はばらばらながら、私たちが生きるこの世界に対する飽くなき好奇心に支えられた作品で注目を集めてきた。

東日本大震災からの混沌がまだ続く、2011年秋。
個展を控えていた鷹野は、「何を撮ってよいかわからない」まま新作の制作に入った。困惑しながら時間だけが流れる中、ふと「自分の足下を黒いものがペタペタ付いてくるのに気がついた」。
「慌ててよけようとしたが、それはぴったり付いてきた。突然”影”が現われた、そんな感覚だった。自分とは無関係にそれが在る感じがした」と語っている。

ここから「影」についての思索が始まり、「影と距離」の関係へと深化させたのが今回の作品である。鷹野が取り組んだのは、都市を行き交う人々の影。街角の地面や壁に映し出されるそれらは、平面に穴を穿つかのように奥行きを生み出す。人の眼が認識する間もなく消え去ってしまうこうした影の連なりを、カメラを用いて像に定着し、そこに現れる距離を確かめようというのだ。それは、平面上に描き出されたものを被写体とする点において、写真の複写に近似した行為である。同時に、これまで「身体」(「IN MY ROOM」「男の乗り方」など)と「都市」(「毎日写真」「カスババ」)を、それぞれ別個のテーマとしてきた鷹野にとって、都市の人影を被写体とした今回の作品は、その両者をつなぐ新たな試みとも言える。

【参加条件(参加費)】
代官山 蔦屋書店にて、
①『光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる』+トークイベント参加券セット(税込6,440円)
もしくは
②トークイベント参加券(税込1,000円)のみ
をご予約、もしくはご購入いただいた先着70名様に参加券をお渡しいたします。

【お申込み方法】
以下の方法でお申込みいただけます。
①代官山 蔦屋書店 店頭(2号館1階レジ)
②オンラインストア
③お電話 03-3770-2525 アートフロア

【対象商品】
『光の欠落が地面に届くとき 距離が奪われ距離が生まれる』 2016年11月 edition nord 刊

【ご注意事項】
*書籍とチケットセット、もしくはチケット単品のご購入でお一人様にご参加いただけます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承くださいませ。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。

【プロフィール】
鷹野隆大 写真家
http://www.ycassociates.co.jp/jp/artist/鷹野隆大takano-ryudai/

秋山伸 グラフィック・デザイナー/パブリッシャー
90年代半ばから、美術・建築の書籍や展覧会のデザインを数多く手がける。2010年末に東京の事務所schtüccoを解散し、故郷・新潟の豪雪地帯に移住。2011年より自社の出版レーベルedition.nordをベースにソロ活動を開始。

会期:2017年01月26日(木)
時間:19:30~21:00
定員:70名
場所:蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
主催:代官山 蔦屋書店
共催・協力:Yumiko Chiba Associates、edition.nord

問い合わせ先
03-3770-2525

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オンラインストアでの受付は2017/1/24(火)午前9時の受注分までとさせていただきます。

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