日にち:平成29年5月13日(土)
時間:15:00~16:30(開場14:30
会場:明治大学 紫紺館(三省堂書店 神保町本店から徒歩5分)
※外部会場ですのでご注意ください。明治大学 紫紺館へのアクセスはこちら
参加費:500円(当日会場にてお支払いください)
参加ご希望の方はWEBまたはお電話でご予約ください。
三省堂書店 神保町本店:03(3233)3312
ブレイディみかこさんの新著『子どもたちの階級闘争』を、ちいさな託児所についてのちいさなノンフィクションだと思うなかれ! この本では、もはや先進諸国の習い性となりつつある新自由主義への傾きとともに拡大する社会格差、孤立し困窮する人々同士の摩擦、噴出する排外主義と移民問題、そしてそのすべてが緊縮政策によりますます加速している構図が、子どもたち親たちの生活の場から浮彫になっています。英国の「地べた」を肌感覚で知り、その変化を透徹した眼で見てきたブレイディさん、左派的立場からの反緊縮政策を提言し続ける松尾匡さん、数値にならない声を掬い上げる質的調査を唱導する社会学者の岸政彦さんという、いずれもユニークな視点をもつお三方が、こうした状況の内にいま何を見ているのか。誰もが当たり前の教育と生活を享受できる社会にするために、私たちはどこから手をつければいいのか。地に足のついた議論にご期待ください。
ブレイディみかこ 1965年生まれ。保育士・ライター・コラムニスト。1996年から英国・ブライトン在住。著書に、『アナキズム・イン・ザ・UK──壊れた英国とパンク保育士奮闘記』(2013年、Pヴァイン)、『ヨーロッパ・コーリング──地べたからのポリティカル・レポート』(2016年、岩波書店)、『THIS IS JAPAN──英国保育士が見た日本』(2016年、太田出版)、『子どもたちの階級闘争──ブロークン・ブリテンの無料託児所から』(2017年、みすず書房)、『いまモリッシーを聴くということ』(2017年4月刊予定、Pヴァイン)、ほか。
岸政彦(きし・まさひこ) 1967年生まれ。社会学者。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。初の小説『ビニール傘』(『新潮』2016年9月号掲載、2017年単行本化)が第156回芥川龍之介賞候補にのぼったことも話題に。ほかの著書に、『同化と他者化──戦後沖縄の本土就職者たち』(2013年、ナカニシヤ出版)、『街の人生』(2014年、勁草書房)、『断片的なものの社会学』(2015年、朝日出版社)。共著書に、『質的社会調査の方法──他者の合理性の理解社会学』(石岡丈昇・丸山里美との共著、2016年、有斐閣)、ほか。
松尾匡(まつお・ただす) 1964年生まれ。経済学者。立命館大学経済学部教授。著書に、『自由のジレンマを解く』(2016年、PHP新書)、『この経済政策が民主主義を救う──安倍政権に勝てる対案』(2016年、大月書店)、『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(2014年、PHP新書)、『新しい左翼入門──相克の運動史は超えられるか』(2012年、講談社)、『図解雑学 マルクス経済学』(2010年、ナツメ社)、『商人道ノスヽメ』(2009年、藤原書店)、ほか。共著書に、『これからのマルクス経済学入門』(橋本貴彦との共著、2016年、筑摩選書)ほか。