劇団天狼院 旗揚げ公演
膝上29センチ以下の彼女
◇◇STORY◇◇
彩りを見失ってしまった彼女が天狼院を訪れたのは、
夏も終わりにさしかかろうとしていたころのことだった。
「本を処方してもらえると聞いて」
どこでそんな噂が広がっているのだろうか。
薬のように、本を処方して欲しい。
そう頼まれることが多くなった。
失われた彩りを取り戻すために、本を処方する。
たしかに本屋であればそれだけでいいのかもしれない。
…
けれども、本とともに「体験」を提供するというのが天狼
院のコンセプトだ。
彼女のあまりに美しい脚を見て、試しに僕はこう提案して
みた―。
「僕に、脚をくれませんか」
「脚、ですか」
ええ、と僕は頷く。
「脚だけでいいんです。それ以外の体には指一本触れない
と約束します。
そして、もしあなたが彩りを取り戻すことができたら、脚
はあなたにお返しします」
◇◇その日、その瞬間だけ、ステージ上が天狼院書店にな
る◇◇
11月13日(木)。
その日だけ南池袋の東京天狼院は店を閉めさせていただき
ます。
別の場所に「漂流書店」として現れるからです。
天狼院書店が現れるのは、収容人数802人、豊島公会堂
のステージ上です。
劇団天狼院の旗揚げ公演が終わったあと、
ステージ上に幻
のように現れた書店で、あなたは本を買うことができます
。
◇◇劇団天狼院旗揚げ秘話◇◇
劇団天狼院は未だかつてないスタイルの演劇である。
もはや、演劇という概念に収まるかどうかも定かではない
。
書店が主宰する劇団であり、書店の客が役者として演じる
劇団であり、
旗揚げ公演から802名のキャパの劇場を借り切る劇団で
ある。
そして、その日、そのときだけ、その劇場が書店になる。
ステージ上が書店になる。
あるいは、劇団天狼院という名前の新しい何かが生まれた
と考えてもらったほうが、より近いかも知れない。
演目は『膝上29センチ以下の彼女』。
完全にオリジナルの脚本なのだが、その創作方法にも特徴
がある。
写真のモデル撮影の際にこしらえたストーリーを、そのま
ま発展させて脚本とした。
その物語を根幹として、オーディションに集まった人から
その人にあった役を引き出し、
それぞれのストーリーを紡ぎ出し、それをまとめあげて1
つの脚本に仕上げた。
「別にプロの役者でなくていい。その役のプロでさえあれ
ばいい」
そう伝えると、最初は不安な面持ちだった役者たちの目が
輝き始めた。
役を楽しむようになり始めた。
劇団が一体感を持つようになった。
それぞれが紡ぐストーリーを、そして、ラストへと向かう
に連れて加速する疾走感を、
ぜひ、堪能して頂きたい。
あなたは、劇団天狼院という新しい概念の誕生の目撃者と
なるだろう。
◇◇劇団天狼院旗揚げ公演『膝上29センチ以下の彼女』
概要◇◇
日時:2014年11月13日(木)
開場 19:00(受付開始)
開演 20:00〜21:10(70分)
「ステージ上の天狼院」開店 21:10
場所:豊島公会堂
〒170―0013 東京都豊島区東池袋1−19−1
チケット:当日3,000円 前売り2,500円