2016年8月刊行の、小川さやかさんの著書『「その日暮らし」の人類学』は、アフリカや香港の人々の暮らしに、丹念なフィールドワークで迫った一冊です。今を犠牲にしてゴールを目指す生き方に対してオルタナティブを提示し、大反響を巻き起こしました。
そして、今年の5月に刊行された、前野ウルド浩太郎さんの著書『バッタを倒しにアフリカへ』は、異彩を放つ表紙ですでに大きな話題となっています。バッタ被害を食い止めるためにモーリタニアに渡った著者(通称:バッタ博士)の奮闘を描いた「科学冒険(就職)ノンフィクション」です。
一見、接点のなさそうなこの2冊の共通点は「アフリカ」。
文化人類学、昆虫学という異なる観点で眺めた「アフリカ」という土地、人々、文化について、たっぷり語っていただこうと思います。
お楽しみに!
【出演者プロフィール】
小川さやか(おがわ・さやか)
1978年愛知県生まれ。専門は文化人類学、アフリカ研究。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程単位取得退学。博士(地域研究)。 日本学術振興会特別研究員、国立民族学博物館研究戦略センター機関研究員、同センター助教を経て、2013年より立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。著書『都市を生きぬくための狡知――タンザニアの零細商人マチンガの民族誌』(世界思想社)で、2011年サントリー学芸賞(社会・風俗部門)受賞。
前野ウルド浩太郎(まえの・うるど・こうたろう)
昆虫学者(通称:バッタ博士)。1980年秋田県生まれ。国立研究開発法人国際農林水産業研究センター研究員。神戸大学大学院自然科学研究科博士課程修了。博士(農学)。京都大学白眉センター特定助教を経て、現職。アフリカで大発生し、農作物を食い荒らすサバクトビバッタの防除技術の開発に従事。モーリタニアでの研究活動が認められ、現地のミドルネーム「ウルド(の子孫の意)」を授かる。著書に、第4回いける本大賞を受賞した『孤独なバッタが群れるとき――サバクトビバッタの相変異と大発生』(東海大学出版部)がある。
時 間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場 所 _ 本屋B&B 世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order