2014年11月30日(日)

『文藝別冊 総特集 弘兼憲史』トークイベント

 島耕作。おそらく日本で最も有名なサラリーマンだと思いますが、単行本にして70巻以上、連載期間にして約30年にわたる彼の足跡を、きちんと把握している人はなかなか居ないのではないでしょうか。
 それどころか島耕作シリーズを読みもせず、彼を「平凡なサラリーマン」だと思い込んだままの人も居るようです。これは実に嘆かわしいことです。
 島耕作シリーズは、単なるサラリーマンの物語ではありません。『ベルセルク』や『シグルイ』に勝るとも劣らない、生死と精子をかけた、驚天動地のスーパーファンタジーなのです。
 このトークイベントは、『文藝別冊 総特集 弘兼憲史』に論考を寄せた三人のマンガ研究者が、文章を書くだけでは溢れてくる熱いものを抑えきれず、公の場で島耕作を語らねばならないと、いてもたってもいられなくなって企画したものです。
 島耕作のコアなファンの方はもちろん、読んだことがないけど話のタネが欲しいという方も、ふるってご参加ください。
(『文藝別冊 総特集 弘兼憲史』をお買い上げになっていない方も参加できます)
(当日、この文藝別冊の販売&希望者へのサイン会も行います)

演者と演題
伊藤剛
マンガ研究者。東京造形大学准教授。『テズカ・イズ・デッドーーひらかれたマンガ表現論へ』(星海社新書)など著書多数。
★演題「今野さん」(仮)
…島耕作シリーズの裏主人公とも言える男・今野輝常。その磨きぬかれたいやらしさ、ダメ人間ぶりには、実はファンも多い。今野さんに魅力された男・伊藤剛がその魅力にせまる。

岩下朋世
マンガ研究者。相模女子大学メディア情報学科講師。著書に『少女マンガの表現機構―ひらかれたマンガ表現史と「手塚治虫」』(NTT出版)
★演題「『島耕作』の事件簿」(仮)
…ほんとにサラリーマンマンガ?そう疑ってしまうほど頻発する犯罪や死亡事故の数々。ご都合主義ってレベルじゃない!! マンガ史に残る、奇想天外な事件の数々を振り返る。

金田淳子
やおい・ボーイズラブ・同人誌研究者。絶賛発売中「美術手帖2014年12月号 ボーイスラブ特集」で座談会、BLの歴史、ブックガイドなどを担当。
★演題「BLゲーム・島耕作」(仮)
…もしも『島耕作』が、ボーイズラブゲームだったら…? 『課長』4巻で登場し、島への思いをカミングアウトした樫村健三(正ヒロイン)を中心に、島耕作シリーズをBLとしてみた場合の、攻略キャラ勢(全員男)を語り尽くす。

出演 _ 伊藤剛(マンガ研究者、東京造形大学准教授)
岩下朋世(マンガ研究者、相模女子大学メディア情報学科講師)
金田淳子(やおい・ボーイズラブ・同人誌研究者)
時間 _ 15:00~17:00 (14:30開場)
場所 _ 本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
入場料 _ 1500yen + 1 drink order

伊藤剛×岩下朋世×金田淳子「島耕作トークの夕べ」『文藝別冊 総特集 弘兼憲史』(河出書房新社)刊行記念

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