8月に、茨城キリスト教大学教授の染谷智幸さん、敬愛大学教授の畑中千晶さんの編著で『男色を描く―西鶴のBLコミカライズとアジアの〈性〉』(勉誠出版)が出版されます。
先にBL(ボーイズ・ラブ)の視点からコミカライズされた、井原西鶴の『男色大鑑』。男色のカノン(聖典)として知られる本作が、BL世界からのアプローチを受けて、どのような読みへと開かれていくのか、また、BL作品と原作との差異とはどのようなものかなど、さまざまな角度から本書では検討を加えていきます。
さらに、タイ、インド、中国などのアジア諸国において、映画、コミック等で男色がどのように描かれているのかについても探究。 男色を描いた諸作品を追いかけつつ、〈性〉をめぐる多様な話題へと展開していく一冊となっています。
今回、同書の刊行を記念して、トークイベントを開催します。編著者の染谷智幸さん、畑中千晶さんに加え、『男色大鑑』をコミカライズした気鋭のBL漫画家の大竹直子さんもお迎えします。
・『男色大鑑』とはどんな本なのか
・江戸時代の男色とは
・『男色大鑑』の魅力
・古典のBLコミカライズ、苦労と喜び
・BL漫画の可能性
など幅広いテーマでお話しいただこうと思っています。
お楽しみに!
【出演者プロフィール】
染谷智幸(そめや・ともゆき)
茨城キリスト教大学文学部教授。東京生まれ。専門は日本近世文学・日韓比較文学。著書に『西鶴小説論』『冒険・淫風・怪異』等。昨年から始めたブログ(染谷研究室)で、男色文学と西鶴についてのウンチクを語っています。
http://someyatomo.seesaa.net/
畑中千晶(はたなか・ちあき)
敬愛大学国際学部教授。東京生まれ。専門は日本近世文学・比較文学。著書『鏡にうつった西鶴 ー翻訳から新たな読みへー』(おうふう)。近日刊行予定の西鶴研究会編『現代語で読む西鶴(仮)』(笠間書院)で、『男色大鑑』の一話をノベライズすることに挑戦しています(【西鶴アンソロ】としてご注目ください)。コミック版『男色大鑑』武士編・歌舞伎若衆編・無惨編(B’s-LOVEY COMICS、KADOKAWA)では、原作の解説を執筆。ツイッターアカウントは@Hatanaka_Chiaki。
大竹直子(おおたけ・なおこ)
歴史/時代/BL漫画家。1993年角川書店よりデビュー。主な作品に『写楽』『源平紅雪綺譚』『秘すれば花』『しのぶれど』『百々之助☆変化』(小池書院)、『白の無言』(竹書房)、『阿修羅の契』(小池書院)など。『男色大鑑―歌舞伎若衆編』『男色大鑑―無惨編』(KADOKAWA/エンターブレイン)に執筆している。ツイッターアカウントは@naokoohtake6969。
■時間
20:00~22:00 (19:30開場)
■場所
本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F
■入場料
1500yen + 1 drink order