顔から抜け出した鼻が一人勝手に歩き出す……。こんな奇妙きてれつな妄想が炸裂するのがゴーゴリの「鼻」です。従来の深刻で暗いと思われがちな作家像を払拭したのが、ロシア文学者、浦雅春先生の落語調の新訳です。わき起こる妄想の数々、とめどなく口をついて出てくるデタラメに嘘八百。新しい「語り」によって明らかになるゴーゴリの魅力とは?
また、滑稽さと支離滅裂ぶりが笑いを誘う芝居といえば、同じく浦先生が訳された「プロポーズ」「熊」といった、チェーホフのボードビル(一幕物)があります。いまや定番演目である「桜の園」「三人姉妹」「ワーニャ伯父さん」など、チェーホフの悲劇との共通点や違いについて、ひいては映画監督小津安二郎との隠れた関係まで、浦先生にたっぷりと語ってもらいます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫創刊編集長 駒井稔)
光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書店KINOPPYとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)、第33回です。
日時:2017年9月27日(水)18:30~ (開場18:15)
場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース
定員:50名
参加費:無料
参加方法:2017年9月3日(日)午前10:00時より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
お問い合わせ 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702
*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には講師の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。
講師紹介:浦雅春
1948年生まれ。ロシア文学者。チェーホフを中心としたロシア文学、ロシア・アヴァンギャルド芸術の研究を手がける。著書『チェーホフ』ほか、『鼻/外套/査察官』(ゴーゴリ)、『ワーニャ伯父さん/三人姉妹』『桜の園/プロポーズ/熊』『かもめ』『馬のような名字 チェーホフ傑作選』(チェーホフ)、『メイエルホリド 演劇の革命』(E.ブローン、共訳)、『牛山羊の星座』『チェゲムのサンドロおじさん』(イスカンデル、共訳)『イワンとふしぎなこうま』(エルショーフ)などの訳書がある。