有名作家が別の筆名で発表した小説が大反響を呼び、あわや新人賞を獲りそうになる? これはまさにドイツの小説家ヘッセが、「エーミール・シンクレア」という若者になりすまして『デーミアン』を発表した後に起こった事件でした。この出来事は図らずもヘッセの卓抜した筆力を証明することになったわけですが、果たして、すでに名声を得ていたヘッセが、なぜ別人の名前で小説を書かなくてはならなかったのでしょうか。そんな『デーミアン』が出版直後から大ベストセラーとなり、いまだに世界中の若い読者を魅了してやまないのはなぜなのでしょうか。
今回の読書会では、『デーミアン』を新訳された酒寄進一さんに、本作の魅力、そしてヘッセ文学の楽しみ方を語って頂きます。
(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)
光文社古典新訳文庫が紀伊國屋書店電子書店KINOPPYとコラボレーションして開催するReaders Club読書会(Reading Session)、第34回です。
○日時:2017年10月26日(木)18:30~ (開場18:15)
○場所:紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース
○定員:50名
○参加費:無料
○参加方法:2017年10月8日(日)午前10:00時より2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
○お問い合わせ 新宿本店2階カウンター 03-3354-5702
*イベントは1時間30分~2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には講師の著書・翻訳書にサインをお入れします。
*19:30以降の入場はお断りさせて頂く場合がございます。あらかじめご了承ください。
講師紹介:酒寄進一(さかより・しんいち)
1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。『犯罪』(シーラッハ)で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞。主な訳書に『テロ』(シーラッハ)、『深い疵』(ノイハウス)、『刺青の殺人者』(グルーバー)、『ゲルマニア』(ギルバース)、『囀る魚』(セシェ)、『赤毛のゾラ』(ヘルト)、『春のめざめ』(ヴェデキント)など。