「魔術的画家の人体〈キャラクター〉造形論 《夢魔》など奇怪な幻想絵画で知られるフューズリはじつは主流派アカデミシャンであり、美術史と古典文学に精通する教養人だった…」イギリスロマン主義の源流となり、さらに後代の美術家に深い影響を与えたヘンリー・フューズリ(1741-1825)の芸術思想と物語絵画の制作手法を、その着想源となった近代観相学や当時の演劇・見世物など視覚文化の反映と共に明らかにする本書『ヘンリー・フューズリの画法 物語とキャラクター表現の革新』の刊行を記念して、著者の松下哲也のほか、ゲストに美術史家・小池寿子氏を、モデレーターに若手評論家のgnck氏を迎え、トークショー、サイン会を開催します。
「怖い絵」展でも紹介されたフューズリの姿を、美術史そしてキャラ表現の両面から切り開きます。
【プロフィール】
松下哲也(まつした てつや)
1981年大阪生まれ。國學院大學大学院文学研究科史学専攻美学美術史コース博士課程後期単位取得満期退学。博士(歴史学)。専攻は英ロマン主義絵画を中心とする近代美術史。美術史学会、美学会会員。現在、國學院大學文学部兼任講師。論文に「ヘンリー・フュースリの『詩的模倣』における感情表現」(『國學院雑誌』第116巻7号)、「ヘンリー・フュースリ《グイド・カヴァルカンティの亡霊に出会うテオドーレ》の演劇的空間性による円環構造」(『美術史』第178冊)などがある。
小池寿子(こいけ ひさこ)
1956年群馬県生まれ。美術史家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。同大学大学院人間文化研究科博士課程満期退学。文化女子大学助教授などを経て、國學院大學文学部教授。専攻、西洋美術史。著書に、『死を見つめる美術史』(芸術選奨文部大臣新人賞受賞。ポーラ文化研究所、のちちくま学芸文庫)ほか。
gnck(ジーエヌシーケイ)
1988年東京生まれ。評論家。武蔵野美術大学芸術文化学科卒業。専門はキャラ、画像、インターネット論。展覧会カタログや美術手帖などへの寄稿のほか、「画像の演算性の美学」を軸に、webイラストから現代美術まで研究している。2014年、論文「画像の問題系 演算性の美学」で美術手帖第15回芸術評論募集第一席受賞。
日程 / 2018年2月18日 (日)
時間 / 18:00~19:30 開場 17:30~
料金 / 1,350円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室
お問合せ先 / 青山ブックセンター 本店
電話 / 03-5485-5511
受付時間 / 10:00~22:00