撮影/尾崎 誠
憲法が保障する「自由」と、憲法が規定する「民主主義」。言論の自由と差別問題がぶつかり合うヘイトスピーチ問題、政権党による報道機関への「公平中立、公正の確保」要請、パリ新聞社襲撃事件など、現実の社会においては、「自由」と「民主主義」の実現は困難であるということを示す事例が相次いでいます。
このような状況を受けて、社会学者の大澤真幸さんと憲法学者の木村草太さんの対談イベントを開催致します。
本イベントは、広範な視点から憲法問題を対論した『憲法の条件――戦後70年から考える』(NHK出版新書)の刊行を記念するものでもあります。
本書のなかで大澤さんと木村さんは、集団的自衛権行使をめぐる解釈改憲問題や、護憲派と改憲派の分断、議会の空転など、日本社会が抱える問題に即して、「法の支配とは」「憲法が機能する条件とは」について議論を交わしています。本イベントではとくに、現下の状況をかんがみ、「表現の自由」を発端に、自由と民主主義の困難について、自在に語り合っていただく予定です。
本書には収載しきれなかった、著者おふたりの刺激的な討論を目前に聴ける貴重な機会です。ぜひご参加ください。
日時:2015年2月16日(月)午後7時~
会場:西武池袋本店別館9階 池袋コミュニティ・カレッジ20番教室
参加チケット:1,000円(税込)
チケット販売場所:西武池袋本店書籍館地下1階リブロリファレンスカウンター
お問合せ:リブロ池袋本店 03-5949-2910
【プロフィール】
大澤真幸(おおさわ・まさち)1958年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。著書に『〈世界史〉の哲学』(講談社)、『不可能性の時代』(岩波新書)、『「正義」を考える』(NHK出版新書)、『思考術』(河出書房新社)など多数。
木村草太(きむら・そうた)1980年生まれ。憲法学者。首都大学東京法学系准教授。東京大学法学部卒業。著書に『憲法の急所』(羽鳥書店)、『憲法の創造力』(NHK出版新書)、「テレビが伝えない憲法の話』(PHP新書)など多数。