2018年3月1日(木)

「人類学からの問いかけ 存在論×政治と経済×価値創造」 奥野克巳 × 石倉敏明 × 上妻世海トークイベント 『Lexicon 現代人類学』(以文社)刊行記念

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2018年2月、以文社では総勢27名の執筆陣による『Lexicon 現代人類学』を刊行しました。
前世紀末から現在まで、人文・社会科学の危機とともに「人間とは何か」という根源的な問いが再浮上する中で、人類学は大きな変貌を遂げ、隣接領域を巻き込む大きな知的運動の渦を起こしてきました。地球規模の自然環境とともに個人や集団、世界の在り方を問い直す「存在論」の問い、国境を超えて日常生活に浸透しつつある「経済と政治」の問い、モノや情報技術、技芸(アート)の実践をめぐる「価値創造」の問いなど、人類学はいま改めて「現代」を問い直し、共通世界を構想する実践的な道具となりつつあります。
本書の編者である二人の人類学者(奥野克巳氏、石倉敏明氏)、そして本書の担当執筆者でもあり、現代の人類学に大きな関心を寄せる文筆家/キュレーターの上妻世海氏をゲストに迎えて、現代を人類学から見たとき、どんな光景が見えてくるのか、そして人類学から現代を問うということはどういうことなのか、語り合っていただきます。

【プロフィール】
奥野克巳(おくの かつみ)
1962年、滋賀県生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部教授。大学時代にメキシコ先住民テペワノを単独で訪問し、バングラデシュで仏僧になり、トルコ・クルディスタンを旅し、大卒後、商社勤務を経て、インドネシアを一年間放浪後に、文化人類学を専攻する。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。主な著書に、『「精霊の仕業」と「人の仕業」:ボルネオ島カリス社会における災い解釈と対処法』『帝国医療の人類学』(以上、単著)『文化人類学のレッスン:フィールドからの出発』『改訂新版 文化人類学』『セックスの人類学』『人と動物の人類学』『動物殺しの民族誌』『鳥と人間をめぐる思考』(以上、共編著)など。訳書に、エドゥアルド・コーン『森は考える:人間的なるものを超えた人類学』(共監訳)。

石倉敏明(いしくら としあき)
1974年、東京生まれ。人類学者。97年よりダージリン、シッキム、カトマンドゥ、日本各地で聖者(生き神)や山岳信仰、「山の神」神話調査を行う。環太平洋の比較神話学に基づき、論稿、エッセイ、神話集等を発表。多摩美術大学芸術人類学研究所助手を経て、現在、秋田公立美術大学美術学部アーツ&ルーツ専攻准教授。明治大学野生の科学研究所研究員。主な共著に『野生めぐり: 列島神話の源流に触れる12の旅』、『折形デザイン研究所の新・包結図説』、『タイ・レイ・タイ・リオ紬記』など。

上妻世海(こうづま せかい)
文筆家/キュレーター。1989年生まれ。主な論考に「制作の共同体へ」(美術手帖 2016年12月号)、「消費から参加へ、そして制作へ」「時間の形式、その制作と方法 – 田中功起作品とテキストから考える」(ともにエクリ)、「不能の父からの手紙」(文藝 2017年秋号)、「『東京の〈際〉』を制作せよ──関係の写像を超えて『未来』を拡張するためのプログラム」(10+1 2017年9月号)、「神話的世界へ、僕の方法、そして、僕と異なる方法――悦びと希望を込めて」(333)、主な書籍に『PUGMENT SPRING 2018 COLLECTION BOOK』(Newfave)、主な展覧会に「≋wave≋ internet image browsing」(TAV GALLERY 2014)「世界制作のプロトタイプ」展(HIGURE 17 -15cas 2015)、「Malformed Objects 無数の身体のためのブリコラージュ」(山本現代 2017)「時間の形式、その制作と方法 – 田中功起作品とテキストから考える」(青山目黒2017)などがある。

日程 / 2018年3月1日 (木)
時間 / 19:00~20:30 開場 18:30~
料金 / 1,350円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室
お問合せ先 / 青山ブックセンター 本店
電話 / 03-5485-5511
受付時間 / 10:00~22:00

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