東京都写真美術館の学芸員を勤めてきた笠原美智子さんの、1991年から2017年にかけて書かれたテキストをまとめた書籍『ジェンダー写真論1991-2017』の刊行と、写真家・森栄喜さんの4年ぶりとなる写真集『Family Regained』の刊行を記念してトークショーを開催します。
98年の「ラヴズ・ボディ ヌード写真の近現代」展をはじめとして、女性とLGBTにとって激動の時代であるこの30年のアーティストたちの格闘を記してきた笠原美智子さん。
そのテキストを読むと、セクシュアリティを問わず、知らず知らずのうちに自分自身に嵌めている枠組みをひとつひとつ取り払うような身体の内から解放されるような感覚を味わうはずです。
今回、W刊行記念として対談相手に、自身もオープンリーゲイであり、近年は写真に留まらない表現活動をする森栄喜さんが登壇。
新作写真集では未来の家族像を赤色の世界の中に祈りと共に描きだしました。
LGBTのアーティストたちのこれまでの歩み、それを「引き継ぐ者」としての森さんの在り方についてなど、笠原美智子と森栄喜が今語りあいます。
【プロフィール】
笠原美智子(かさはら・みちこ)
1957 年長野県生まれ。83 年明治学院大学社会学部社会学科卒業。87年 シカゴ・コロンビア大学大学院修士課程修了(写真専攻)。東京都写真美術館、東京都現代美術館にて学芸員を務め、日本で初めてのフェミニズムの視点からの企画展「私という未知へ向かって 現代女性セルフ・ポートレイト」展(91 年)を皮切りに、ジェンダーの視点からの企画展示を多数企画。
著書に『ヌードのポリティクス 女性写真家の仕事』(筑摩書房、98 年)、『写真、時代に抗するもの』(青弓社、02 年)他。
森栄喜(もり・えいき)
1976年、石川県金沢市生まれ。パーソンズ美術大学写真学科卒業。写真集『intimacy』(ナナロク社、2013年) で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞。『Crows and Pearls』(edition.nord、2009年)、『tokyo boy alone』(レボリューション・スター・パブリッシング、台湾、2011年)、『Family Regained』(ナナロク社、2017年)などの作品集のほか、 同性婚をテーマにしたパフォーマンスシリーズ『Wedding Politics』(2013〜2016)がある。
日程 / 2018年4月22日 (日)
時間 / 14:00~15:30 開場 13:30~
料金 / 1,350円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室
お問合せ先 / 青山ブックセンター 本店
電話 / 03-5485-5511
受付時間 / 10:00~22:00