2018年5月12日(土)

『きげんのいいリス』(新潮社)刊行記念 トーン・テレヘンさん × 長山さきさん トークイベント

【ジュンク堂書店 池袋本店】
トーン・テレヘン(作家)
長山さき(翻訳家)

19:00開場
19:30開演

『ハリネズミの願い』で日本でも大人気のオランダの国民的作家、トーン・テレヘンさんの『きげんのいいリス』が4月末に新潮社から刊行になります。
『きげんのいいリス』は1994年にオランダで刊行された作品で、日本でも2000年に『だれも死なない』というタイトルで翻訳出版されていました。今回は、未収録だった8篇を新たに翻訳、全体の訳を見直した完全新版。
ブナの木の上に暮らす忘れん坊で気のいいリスと、知っていることが多すぎて頭の重みに耐えかねているアリは大の仲良し。旅好きのアリは旅立とうとしてはリスの存在に後ろ髪を引かれて帰ってきてしまいます。ほかにも、ひっくり返れないことがコンプレックスのサギ、リスをたずねてきてはそこらじゅう壊してしまう不器用なゾウ、宇宙について考えるキリギリス、あきらめてばかりのイカなど、どのどうぶつも、「どうがんばってもできないこと」「悩んでもどうしようもないこと」に振りまわされながらも、リスに話を聞いてもらったり、ほかのどうぶつと話したり、眠ったりおいしいごはんを食べたりして、毎日を生きています。
どうぶつたちの会話にはっとさせられて、愛らしさに笑みがこぼれて、自分に似ているどうぶつにいつのまにか共感してしまう、大人のための物語です。

テレヘンさんと対談していただくのは、『ハリネズミの願い』をはじめテレヘンさんの作品の翻訳をされている長山さきさんです。
テレヘンさんが来日されるこの貴重な機会に、お二人の対談を通してこの物語の源になにがあるのかをどうぶつたちといっしょに考えてみませんか。

【講師紹介】
トーン・テレヘン
1941年、医師の父とロシア生まれの母のもと、オランダ南部の島に生まれる。ユトレヒト大学で医学を修め、ケニアで3年間マサイ族の医師を務めたのちアムステルダムで開業医に。1984年、幼い娘のために書いた動物たちの物語『一日もかかさずに』を刊行。以後、動物を主人公とする本を50作以上発表し、国内外の文学賞を多数受賞。2016年、日本で翻訳出版された『ハリネズミの願い』がベストセラーに。『おじいさんに聞いた話』は、作家自身がもっとも好きな作品だと語る自伝的掌篇集。

長山さき(ながやま・さき)
1963年神戸生まれ。関西学院大学大学院修士課程修了。文化人類学専攻。1987年、オランダ政府奨学生としてライデン大学に留学。以後オランダに暮らし、2017年8月現在アムステルダム在住。訳書にトーン・テレへン『ハリネズミの願い』『おじいさんにに聞いた話』、ハリー・ムリシュ『天国の発見』『過程』、ディミトリ・フェルフルスト『残念な日々』、ウィレム・ユーケス『よい旅を』ほか。

お問い合わせ
ジュンク堂書店 池袋本店
tel.03-5956-6111(10:00~22:00)

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