2018年4月29日(日)

「殺して、食べて、育てる――哲学者と作家の異種格闘技」 檜垣立哉 × 佐川光晴トークイベント 『食べることの哲学』(教養みらい選書第2弾)『おいしい育児』(こどものみらい叢書第1弾)刊行記念

logo_abc100

4月に『食べることの哲学』を上梓した、哲学者の檜垣立哉さん。本書は、動物や植物を殺して食べる後ろ暗さと、美味しい料理を食べる喜び、という矛盾を昇華する、食の哲学エッセイです。

今回は、10年以上、屠畜場で働き、日々、ナイフを研いで牛の皮を剥くお仕事をされていた、作家の佐川光晴さんをお招きします。第1ラウンドでは、お二人が屠殺をどのように考えているのか存分に語り合っていただきます。

『食べることの哲学』では、焼いたものの量で価値を計るアングロサクソン系の食文化圏と、「味=発酵」の質を重視するアジアの食文化圏とに分ける、独自の食文化論も展開されます。第2ラウンドでは、主夫として家の料理を28年間つくり続けている佐川光晴さんと、食文化について語り合っていただきます。

佐川光晴さんは、2月に『おいしい育児』を上梓しました。この本は、主夫兼作家として二人の息子を育ててきた経験を綴ったエッセイ集です。父親が家事と育児をするのがあたりまえになるための実践的なヒントがぎっしり詰まっています。第3ラウンドでは、お子さんをお持ちの檜垣立哉先生と、男の育児について語っていただきます。
哲学者と作家の異種格闘技、どうぞご期待下さい。

※トークイベントの後にはサイン会を開催します。
※会場からも質問を受け付けます(トーク開始前に質問用紙をお配りしますので、そちらにご記入ください)。
※参加限定特典として、「檜垣立哉が選ぶ食のブックガイド」を配布予定です。

檜垣立哉 ひがき・たつや
哲学者(大阪大学教授)
1964年埼玉県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中途退学。
フランスの現代思想を縦横無尽に駆使し生命論に挑む哲学者であるが思想にはいった入り口は吉本隆明。 また九鬼周造、西田幾多郎、和辻哲郎など日本哲学にも造詣が深く、20世紀初期の思想の横断性を突き詰めたいとおもっている。著書に、『瞬間と永遠 ジル・ドゥルーズの時間論』『賭博/偶然の哲学』『子供の哲学』『ドゥルーズ入門』など。死ぬ前に1つだけ食べるなら、讃岐うどん。 趣味(というか一面の本業)は競馬です。

佐川光晴 さがわ・みつはる
作家
1965年東京都生まれ、茅ヶ崎育ち。北海道大学法学部卒業。
出版社勤務ののち、1990年から2001年まで大宮の屠畜場で働く。2000年「生活の設計」で第32回新潮新人賞受賞。2002年『縮んだ愛』で第24回野間文芸新人賞受賞。2011年『おれのおばさん』で第26回坪田譲治文学賞受賞。他の著書に『あたらしい家族』『銀色の翼』『牛を屠る』『大きくなる日』など。芥川賞に5回ノミネート。小学校教員の妻と二人の息子との四人家族。主夫として家事を引き受けながら執筆に励む。

概要
日程:2018年4月29日 (日)
時間:14:00~15:30 開場 13:30~
料金:1,350円(税込)
定員:50名様
会場:本店内 小教室

お問合せ先
青山ブックセンター 本店
電話:03-5485-5511
受付時間:10:00~22:00

チケットのご予約はこちら

書籍情報
『食べることの哲学』
檜垣立哉
1,700円+税
ブタもクジラも食べるのに、イヌやネコはなぜ食べないのか? 宮澤賢治「よだかの星」など食をめぐる身近な素材を、フランス現代哲学と日本哲学のマリアージュで独創的に調理し、濃厚な味わいに仕上げたエッセイ。食の隠れた本質に迫る逸品。身近なテーマから社会に生きる知恵を学ぶ「教養みらい選書」第2弾。

『おいしい育児』
佐川光晴
1,300円+税
おとうさんが家事と育児をするのがあたりまえになってほしい。そうすれば世の中は変わる。主夫として二人の息子を育ててきた小説家が、固定観念を乗り越えた先にある豊かな育児生活を提案。こどもの幸せを考える「こどものみらい叢書」第1弾。

イベント情報の詳細はこちら