2014年12月23日(火)

現代のプラントハンター西畠清順と嶋浩一郎から学ぶプラントハンターという仕事

現在、Bunkamura ザ・ミュージアムにて「キャプテン・クック探検航海と『バンクス花譜集』展」(~3月1日)が開催中です。

ジョゼフ・バンクス(1743-1820)は、ジェームズ・クック(1728-79)が指揮をとる第1回太平洋航海に科学班のリーダーとしてエンデヴァ―号に同船し、タヒチやニュージーランド、オーストラリア、ジャワなど、行く先々でその土地の植物の採集と記録を行いました。これぞ、まさにプラントハンターの仕事です。
読んで字のごとく、プラントハンターとは植物を狩る人のことで、そのはじまりは約17世紀ころと言われています。バンクスが活躍をした18世紀~19世紀ころのヨーロッパはまさに大航海時代が広がりを見せていたころで、プラントハンターたちも博物意欲を掻き立てられ、海を越え、山を越え方々に探検をし、多くの植物を採集してきました。中でもバンクスは孤高のハンターではなく、チームとともに植物採集を行い、植物への知識だけではなく、組織をまとめることに関しても有能であったようです。

このような冒険譚は、過去の話ではありません。現代にもプラントハンターとして活躍をする人は世界中にいます。そして、日本にも植物に魅せられ、世界中を旅し続けているプラントハンターがいます。西畠清順さんです。清順さんは、世界中に植物採集の旅にでて、今では数千種類もの植物を収集・生産しています。そんな清順さんが収集した植物は、ランドスケープや空間デザイン、教育現場やさまざまなプロジェクトなどを通じ、身近に感じ、触れることができるのが魅力と言えます。東京デザイナーズウィーク2014のシンボルツリーやブルータス『夢の値段2015』でのプロジェクトなどが記憶に新しい方は多いかもしれません。

では、なぜ、清順さんは、時に命がけで日本全国、世界各国、植物を求めて旅、いや探検にでるのでしょうか。

今回は、
博報堂ケトル代表の嶋浩一郎さんをモデレーターにお迎えし、
西畠清順さんにご自身の仕事についてお話いただくことで、
プラントハンターという職業と、
清順さんをそこまで突き動かしてしまう植物の魅力を見つめながら
、、現代のプラントハンターの役割と意義を考えていきます。また、植物採取先の現地の方とのコミュニケーションから、ハンティングチームの組織力まで、植物のつながりと同様、人とのつながりが重要なプラントハンターへの理解を深めることで、人との信頼関係の築き方、チームでの働き方を考える機会にしたいと思います。

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