撮影:鷹野晃
対談;作家・関川夏央さん(第1集寄稿)×エッセイスト・酒井順子さん(第2集寄稿)
2001年に44歳の若さでこの世を去った井田真木子。
その作品は静かに過去のものとなりつつあったが、2014年、13年ぶりに復刊した『井田真木子著作撰集』は、その作品の力から大きな反響を呼び、来る3月14日(井田真木子の命日です)、第2集の刊行にこぎつけました。その発売に先駆けて、先行発売トークショーを開催します。
井田真木子の書いた本は、女子プロレス、同性愛、中国残留孤児2世、援助交際などを題材としつつ、そもそもの読者のテーマへの興味の有無を越え、文学作品として普遍的な魅力を持ち、読者は読み進めるうちに、自ずと「社会問題」が内包するものに強い関心を寄せるようになる、力のある作品ばかりです。
『小蓮の恋人』を読み「端倪すべからざる書き手を発見したと思った」(『井田真木子著作撰集』寄稿より)という作家の関川夏央さん、そして「ノンフィクションという枠には収まらない『井田真木子』というジャンルがあった」(第2集寄稿より)というエッセイストの酒井順子さんに、現在もなお古びない井田作品の魅力について、そして文学作品として、井田真木子がどのようなものを目指したのかについてなどお話いただきます。
忘れられつつあった作家の「不朽の名作」が今後も読み継がれるきっかけになれば幸いです。
当日は、お二方の著作や、またお二方の本にまつわる書籍、そして井田真木子が愛した関連書籍も販売致します。広く「文学」について考えるトークショーになります。どうぞふるってご参加ください。
井田真木子 1956年7月19日神奈川県生まれ。慶応大学文学部哲学科卒。フリーライターを経て2冊目の著書となる『プロレス少女伝説』で91年大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。92年『小蓮の恋人』で講談社ノンフィクション賞を受賞。代表作に『同性愛者たち』『フォーカスな人たち』『かくしてバンドは鳴りやまず』『十四歳』など。2001年3月14日肺水腫により死去。享年44歳。
対談者プロフィール
関川夏央 1949年新潟県生まれ。『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、『「坊っちゃんの時代」で手塚治虫文化賞を受賞。『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞を受賞。『昭和三十年代演習』『おじさんはなぜ時代小説が好きか』また、本にまつわる著書に『「解説」する文学』『文学は、たとえばこう読む』ほか。
酒井順子 1966年東京生まれ。高校時代より雑誌に寄稿し、大学卒業後、広告会社勤務を経てエッセイ執筆に専念。2003年に刊行した『負け犬の遠吠え』で講談社エッセイ賞、婦人公論文芸賞を受賞。『枕の草子REMIX』『ユーミンの罪』『オリーブの罠』他多数。本にまつわるエッセイに『本が多すぎる』など。
開催日時:2015年3月12日(木) 19時~(開場18時30分)
開催場所:東京堂書店神田神保町店6階 東京堂ホール
参加方法:参加費800円(要予約・ドリンク付き) 店頭または電話・メール(shoten@tokyodo-web.co.jp)にて、「関川さん酒井さんイベント参加希望」とお申し出いただき、名前・電話番号・参加人数をお知らせ下さい。 電話 03-3291-5181
※当日17:00より1階総合カウンターにて受付を行います。 参加費800円(ドリンク付き)をお支払い頂いた上で、 1Fカフェにて、カフェチケットと指定のドリンクをお引換えください。 イベントチケットは6階入口にて回収致しますので、そのままお持ちください。 尚ドリンクの引換えは当日のみ有効となります。