気鋭の建築家・中山英之さんによる8年ぶりの新刊『中山英之|1/1000000000』(じゅうおくぶんのいち)が発売されました。
表紙に1/1000000000の縮尺で月と地球の関係を描いた本書は、そのタイトルも示すように、スケール(縮尺)の概念を軸に、さまざまな大きさの世界を行き来し、世界を変えうる建築の可能性について考えた一冊です。
刊行を記念して、著者の中山英之さん、小説家の柴崎友香さん、編集者の長島明夫さんによるトークショーを開催します!
中山さんと柴崎さんは、2012年刊『窓の観察』(雑誌『建築と日常』別冊)でともに寄稿されました。
『建築と日常』を編集する長島さんは、おふたりの作品の共通性として、「自分がいる場所だけで世界を完結させることなく、そこから隔てられた場所との関係の中に自分たちがいることを見つめなおしていく」と指摘します。
トークショーでは、おふたりを引き合わせた長島さんをまじえ、中山さんと柴崎さんそれぞれの作品の創作の仕方を語り合っていただくとともに、建築と小説という表現形式の違いなども話題にしながら、本書の魅力にせまります。
【プロフィール】
中山英之(なかやま・ひでゆき)
建築家。1972年福岡県生まれ。1998年東京藝術大学建築学科卒業、2000年同大学院修士課程修了。伊東豊雄建築設計事務所勤務を経て、2007年に中山英之建築設計事務所を設立。2014年より東京藝術大学准教授。デビュー作の住宅《2004》でSD Review 鹿島賞および吉岡賞を受賞。主な著書に『中山英之|1/1000000000』(LIXIL出版)、『中山英之/スケッチング』(新宿書房)、共著書に『建築家の読書術』(TOTO出版)がある。
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柴崎友香(しばさき・ともか)
小説家。1973年大阪府生まれ。1997年大阪府立大学総合科学部卒業(人文地理学専攻)。1999年に小説家デビュー。2005年より東京都在住。これまで、咲くやこの花賞、織田作之助賞大賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、野間文芸新人賞、芥川龍之介賞などを受賞。特に建築や都市が中心的な題材になった作品として、『その街の今は』、『わたしがいなかった街で』(ともに新潮文庫)、『春の庭』(文春文庫)、『パノララ』(講談社文庫)、『千の扉』(中央公論新社)などが挙げられる。また、倉方俊輔氏との語り下ろしで『大阪建築 みる・あるく・かたる』(京阪神エルマガジン社)がある。
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長島明夫(ながしま・あきお)
編集者。1979年神奈川県生まれ。2009年に個人雑誌『建築と日常』を創刊。2012年には、写真=qp、小説=柴崎友香、建築=中山英之で、別冊『窓の観察』を刊行。中山さんと柴崎さんのお二人には、2011年刊の編書『映画空間400選』(結城秀勇との共編、INAX出版)でも寄稿していただいている。この5月に3年ぶりの最新号『建築と日常』No.5(特集:平凡建築)を刊行。
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日程 / 2018年6月9日 (土)
時間 / 18:00~19:30 開場 17:30~
料金 / 1,350円(税込)
定員 / 110名様
会場 / 本店 大教室
お問合せ先 / 青山ブックセンター 本店
電話 / 03-5485-5511
受付時間 / 10:00~22:00