先の5月に刊行された『はじめての沖縄』は、若き日に「沖縄病」に罹り、その後社会学者となった著者・岸政彦さんが、「沖縄」と「日本」の境界線をみつめながら、沖縄で生まれ育った人びとが語る人生の語りを記録し、そこから沖縄の「歴史と構造」へと架橋しようとする、かつてない<沖縄本>であり、刊行後、各メディアから絶賛を受け、その後も多くの読者を深く刺激し続けています。
いっぽう、2011年の着手から7年目の来たる9月4日、いよいよ刊行となる、ノンフィクションライター・藤井誠二さんによる『沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち』は、米軍占領下に置かれた沖縄の戦後史を、「浄化運動」の波によりかき消された「特飲街」=売春街に生きた者たちの肉声により克明に描き出す、渾身のルポルタージュです。
沖縄をめぐるきわめて重要なこれら二作品の刊行を記念し、かねてより親交のある著者おふたりによる、待望のトークイベントの開催です。
ぜひご参加ください。
【プロフィール】
岸政彦(きし・まさひこ)
1967年生まれ。社会学者。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。博士(文学)。研究テーマは沖縄、生活史、社会調査方法論。著作に、『同化と他者化—戦後沖縄の本土就職者たち』(ナカニシヤ出版、2013)、『街の人生』(勁草書房、2014)、『断片的なものの社会学』(朝日出版社、2015、紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞)、『愛と欲望の雑談』(雨宮まみとの対談、ミシマ社、2016)、『質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学』(石岡丈昇・丸山里美との共著、有斐閣、2016)、『ビニール傘』(新潮社、2017、第156回芥川賞候補、第30回三島賞候補)など。
藤井誠二(ふじい・せいじ)
1965年生まれ。ノンフィクションライター。愛知淑徳大学非常勤講師。著作に、『人を殺してみたかった―愛知県豊川市主婦殺人事件』(双葉社、2001、のちに双葉文庫)、『殺された側の論理 犯罪被害者遺族が望む「罰」と「権利」』(講談社、2007、のちに+α文庫)、『罪と罰』(本村洋、宮崎哲弥氏との共著、2009、イースト・プレス)、『死刑のある国ニッポン』(森達也氏との共著、金曜日、2009、のちに河出文庫)、『体罰はなぜなくならないのか』(幻冬舎新書、2013)、『「少年A」被害者遺族の慟哭』(小学館新書、2015)、『沖縄 大人の社会見学R18』(亜紀書房、2016、仲村清司氏、普久原朝充氏との共著)、『ネット時代の「取材学」』(IBCパブリッシング、2017)、『黙秘の壁―名古屋・漫画喫茶女性従業員はなぜ死んだのか』(潮出版社、2018)など。
【開催日】
2018年10月4日(木)
【時間】
19時半スタート/21時頃終了予定 *イベント当日、お店は18時にてクローズいたします。
【会場】
Title 1階特設スペース
【参加費】
1000円+1ドリンク500円
【定員】
25名
※当イベントは定員に達しましたので受付を終了いたしました