2018.12.14 FRI
19:00 – 21:00
岩波書店より、香りと嗅覚にまつわる二つの書籍が刊行されました。
渡辺昌宏氏の『香りと歴史 7つの物語』は、アレクサンドロス大王を虜にした乳香や,玄宗皇帝と楊貴妃に秘められた竜脳,織田信長が切望した蘭奢待,ナポレオン皇妃が愛したバラなど、香りから世界史を紐解きます。新村芳人氏の『嗅覚はどう進化してきたか』では、匂いをかぎ分ける感覚器官の仕組みや、進化の過程で人類や動物たちがどのように嗅覚を進化させてきたかを解説。二つの書籍が、芳醇な香りの世界へと読み手を導いてくれます。
これを記念して神保町ブックセンターでは、著者のおふたりをお招きし、科学と歴史、文化といった角度から嗅覚と香りの世界についてお話しいただきます。
<幻の江戸の香り>も体験頂けます
当日は、渡辺氏が書籍の中でも紹介している江戸時代の蘭引(らんびき=陶製の蒸留器)を会場で展示、さらに200年前の江戸の人気コスメ「花の露」の香りを再現。幻の江戸の香りを体験いただけます。
新村芳人(にいむら よしひと)
東京大学大学院農学生命科学研究科特任准教授、JST ERATO東原化学感覚シグナルプロジェクト グループリーダー。
1971年生まれ。1994年東京大学理学部物理学科卒業、1999年東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了(理学博士)。国立遺伝学研究所研究員、ペンシルバニア州立大学研究員、東京医科歯科大学難治疾患研究所准教授などを経て、2013年より現職。専門は分子進化学。
著書に『興奮する匂い 食欲をそそる匂い――遺伝子が解き明かす匂いの最前線』(技術評論社)、『化学受容の科学』(分担執筆、東原和成 編、化学同人)など。
渡辺昌宏(わたなべ まさひろ)
香りと食文化の研究者。東京都立中央城北職業能力開発センター講師。
1965年広島県生まれ。1987年西武百貨店入社人事部付、2001年同社退職後、3DやVRの企画、調査研究を経て、企業への香りマーケティング、沖縄から北海道まで全国各地の香りによる地域活性などを手掛け現在に至る。
著書:『3Dの時代』(共著、岩波書店『3Dマーケティングがビジネスを変える』(共著、翔泳社)