2019年1月20日(日)

『翻訳教室 青山ブックセンター編』開講10周年記念第1弾 日本文学を英訳する『日英翻訳教室 青山ブックセンター編』 冬の公開教室

2009年4月に開講以来、多くの受講生を集め、何人ものプロの翻訳者を輩出している青山ブックスクール「金子翻訳教室」。2019年には開講10周年を迎えます。

英日翻訳に加えて、日英翻訳について学びたいというご希望を以前より多くの方からいただいておりました。そんなご希望に応え、開講10周年企画1弾として特別講座「日英翻訳教室」を開講します。今回もベストセラーを含めて英語関係の著作を150 冊以上刊行しているデイビッド・セイン氏にご参加いただきます。

日本文学の効果的な英訳方法について、金子先生、日本語と日本文化に通じたネイティブスピーカーのセイン氏と一緒に考えてみましょう。

[※今回は、角田光代さんの短篇集『さがしもの』(新潮文庫)の表題作の一節を英訳してみます。『探しもの』は青山ブックセンターにもご用意してあります。ぜひお買い求めの上、ご参加ください。

以下、金子先生より

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従来の「翻訳教室」では英語で書かれたテキストを日本語に訳すことを論じていますが、英米の短篇を講義で訳しながら、その逆バージョン、すなわち日本文学の英訳もみなさんと一緒に試みてみたいとかねてより思っていました。これは日本人のわたしひとりではむずかしく、ずっと実現できませんでしたが、日本文化に精通したデイビッド・セイン氏に協力してもらい、2018年から開講しております。

参加者のみなさんには原文とあわせてわれわれふたりの訳を事前にお送りします。当日はそれを見ながら日本文学の英訳のむずかしさ、楽しさについて論じあいましょう。

今回は角田光代の『さがしもの』(新潮文庫)の表題作の一節を英訳してみます。「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」と病床のおばちゃんに頼まれて1冊の本を求めて奔走する少女の目を描く「さがしもの」。本をめぐる物語を集めた角田光代のこの短篇集を読んでいただければ、みなさんも「無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める」(宣伝文より)ときっと思われることでしょう。表題作「さがしもの」はまさに角田光代が全国の書店員のみなさんに捧げた好短篇であり、本作を青山ブックセンターの日英翻訳教室でみなさんと一緒に論じあえることに大きな喜びを感じています。

日本語独特の言いまわしはどんな英語にしたらいいか、日本人の習慣や考え方はどう処理したらよいかなど、珠玉の短篇「さがしもの」とその英訳を通して、みなさんと一緒にいろんなことを考えてみたいと思います。

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※講義中には、研究社オンライン辞書[KOD]を使用します。受講開始後1か月間は、受講生全員に専用IDとパスワードを発行し、無料で使っていただけるようにいたします。

研究社オンライン・ディクショナリー(Kenkyusha Online Dictionary[KOD])について

会員登録をすることで、研究社の『リーダーズ英和辞典』『リーダーズ・プラス』『新英和大辞典』『新和英大辞典』『英和中辞典』『和英中辞典』『ルミナス英和辞典』『ルミナス和英辞典』のほか、『新編英和活用大辞典』『医学英和辞典』『理化学英和辞典』『英和コンピューター用語辞典』『研究社ビジネス英和辞典』『カタカナで引くスペリング辞典』などがすべて同時に使える。そして新語も続々追加されている。強力な英語辞書ツールとして、幅広いニーズに応えつづけている。

詳しくは研究社のサイトをご覧ください。

[講座レベル]

中上級者向き

※講義は基本的に日本語で行いますが、場合によっては英語での説明が入ることがあるかもしれません。

[テキスト、講師訳]

お申込手続きの完了された方には、メールで講師ふたりの訳をお送りいたします。

※『さがしもの』(新潮文庫)は青山ブックセンターでも販売しております。

金子靖 かねこ・やすし
研究社(英語関連の辞書・書籍の出版社)編集部。英語関係の書籍や大学テキスト、専門書、翻訳書、問題集の編集のほか、翻訳、新聞コラムや書評の執筆なども手がける。また東京工業大学、早稲田大学、東京理科大などで講師もつとめる。

マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』(柴田元幸訳)、レアード・ハント『英文創作教室』(柴田元幸編訳)、柴田元幸『サロン・ドット・コム 現代英語作家ガイド』『英語クリーシェ辞典』、越前敏弥『文芸翻訳教室』、渡辺利雄『講義 アメリカ文学史[全3巻]』『補遺版』『アメリカ文学に触発された日本の小説』、中村保男『新編 英和翻訳表現辞典』、宮脇孝雄『英和翻訳基本辞典』、飛田茂雄『英米法律情報辞典』、若島正『乱視読者の英米短篇講義』、佐藤良明『これが東大の授業ですか。』、小川高義著『翻訳の秘密――翻訳小説を「書く」ために』、上岡伸雄『名演説で学ぶアメリカの文化と社会』、大森望『特盛! SF翻訳講座――翻訳のウラ技、業界のウラ話』などの文学、翻訳関係の書籍に加えて、デイビッド・セイン『ネイティブが教えるほんとうの英語の時制の使い分け』、ロバート・ヒルキ/デイビッド・セイン『TOEIC® SPEAKINGテスト問題集』、ロバート・ヒルキ/英語便『TOEIC® WRITINGテスト問題集』、ロバート・ヒルキ/デイビッド・セイン『TOEIC®テスト 完全教本 新形式問題対応』、デイビッド・セインほか『はじめてのTEAP対策問題集』、ポール・ワーデンほか『TOEFL iBT®テスト 完全教本』、ジェームス・バーダマン/安藤文人『アウトプットに必要な基本英文法』など英語習書も多数手がける。

上杉隼人の筆名で、スター・ウォーズ、アベンジャーズ関係を含めて、翻訳書は50冊以上。

2009年4月に開講した青山ブックスクールの「翻訳教室」は大好評で、毎回多くの受講生を集めている。以下のリンクより金子講師の対談原稿をご覧いただけます。(PDF形式)

An Interview with Michael Powell by Yasushi Kaneko

青山ブックセンター翻訳教室 課題一覧2012年から

David A.Thayne デイビット・セイン
1959年アメリカ生まれ。カリフォルニア州Azusa Pacific Universityで、社会学修士号取得。証券会社勤務を経て、来日。日本で30年近くにおよぶ豊富な英語教授経験を持ち、これまで教えてきた日本人生徒数は数万人におよぶ。現在までに150 冊以上、累計300万部の著作を刊行。著書に『ネイティブが教える 英語の時制の使い分け』『ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方』『ネイティブが教える 英語の句動詞の使い方』『ネイティブが教える ほんとうの英語の助動詞の使い方』『ネイティブが教える 英語の形容詞の使い分け』『ネイティブが教える ほんとうの英語の冠詞の使い方』『ネイティブが教える ほんとうの英語の動詞の使い分け』『はじめてのTEAP 対策問題集』『TOEIC SPEAKINGテスト問題集』(研究社)ほか多数。

日程
2019年1月20日 (日)

時間
13:00~15:00
開場12:30

料金
3,240円(税込)

定員
50名様

会場
本店 大教室

お問合せ先
青山ブックスクール
電話
03-5485-5513
メール
culture@boc.bookoff.co.jp
営業時間
平日 13時~20時
土・日・祝休み

住所
東京都渋谷区神宮前5-53-67
コスモス青山B2F
青山ブックセンター本店内

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