『コトノネ』は、障害者の「働く」をテーマに、働く障害者のこと、施設でつくられる良品、福祉の世界で活躍している人たちを紹介している季刊誌です。14号の刊行を記念して今回は、写真家の若木信吾さんをお迎えします。
『英ちゃん弘ちゃん』は、若木さんが15年撮りためた幼なじみ、英ちゃんと弘ちゃんの写真集です。ふたりには、知的障害がありました。
子供の頃いつもいっしょに学校に通っていた三人は、年を重ねるうちに少しずつ距離が生まれていきましたが、写真を撮ることを通じて、関係は続いていきました。
「子供の頃から変わっていない彼らのもつ純粋さに対するあこがれと、緩やかながらも発せられる彼らの非社会性に対する煩わしさとが入り交じった思いで、ふたりから目を離すことができなくなりました」(若木さん)。ふたりを撮り続けたことは、被写体との距離感や撮影のスタイルにも影響している、と若木さんは言います。
英ちゃんが突然の事故で亡くなったことがきっかけで、クラウドファンディングにより出版が実現したこの写真集の刊行を記念して、英ちゃん弘ちゃんのこと、写真集に込めた思いを、若木さんに伺います。
【プロフィール】
若木信吾(わかぎ・しんご)
写真家
1971年静岡県浜松市生まれ。ニューヨーク・ロチェスター工科大学写真学科卒業後、雑誌・広告や音楽媒体など幅広い分野で活躍。自身の祖父を撮り続けた代表作の写真集「Takuji」 「T」「葬送」などが国内外で高い評価を受ける傍ら、雑誌「youngtree press」の編集発行、映画「星影のワルツ」の制作、エッセイの執筆など、活動の場を広げている。2013年に浜松市に国内外の写真集などを販売する書店「BOOKS AND PRINTS」をオープン。
2015年5月より公開の映画「白河夜船」(原作:吉本ばなな)では、撮影と監督を兼任。
http://www.shingowakagi.net/
里見喜久夫(さとみ・きくお)
季刊誌『コトノネ』発行人/編集長
2012年に、株式会社はたらくよろこびデザイン室を設立。障害者の経済的自立をテーマにした季刊誌『コトノネ』の発行に関わり、編集長を務める。2008年にドイツW杯を記念して、選手のいない写真集『‘06GERMANY』を出版。絵本は『ボクは、なんにもいらない』(2008年、美術出版社)、『ボクも、川になって』(2010年、ダイヤモンド社)、『もんばんアリと、月』(2012年、長崎出版)など。日本ペンクラブ会員。
http://kotonone.jp/
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時間 _
11:00~13:00 (10:30開場)
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場所 _
本屋B&B
世田谷区北沢2-12-4 第2マツヤビル2F -
入場料 _
1500yen + 1 drink order