2019年6月10日(月)

山縣太一さん × 大谷能生さんトークイベント 『身体(ことば)と言葉(からだ)――舞台に立つために・山縣太一の演劇メソッド』(新曜社)刊行記念

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演劇カンパニー「チェルフィッチュ」の名を国内外に轟かせた立役者・元看板俳優の山縣太一(3月7日に正式脱退)。
舞台の上での圧倒的な存在感により、日本の演劇界でその名を知らない人はいないだろう。
その一挙手一投足が、演劇であること、演劇以外では表現し得ないことへの説得力に満ち溢れ、観客はその明快な謎の渦中に放り込まれ、その豊かな可能性に、俳優ともども直面する。
しかしまた山縣は「演劇」についてつねづね根本的な違和感を表明する。
その違和感の中心にあるのは、舞台に立ち、発話し、「演劇」そのものの当事者である俳優の軽視という習慣である。
演劇の豊かな可能性をときとして摘み取りかねない日本の現在の「演劇」の根本的な諸問題を、表現そのものをもって塗り替えていこうとする、そのラディカルな試みは、理解者であり共演者である大谷能生との共同作業によって可能とされてきた。
本イベントでは、先に刊行された共著『身体(ことば)と言葉(からだ)――舞台に立つために・山縣太一の演劇メソッド』と同様に、山縣の演劇哲学とその実現を支える大谷との阿吽あるいは丁々発止あるいはゆるくも深い信頼感でやりとりされる言葉と身体に、「舞台」とはまたべつの「書店」という魅力的な空間の一角で出会えるはず。
この貴重な機会、どうぞお見逃し&お聞き逃しなく!

【プロフィール】
山縣太一(やまがた・たいち)
1979年生まれ。横浜市出身。伊東市在住。
演劇ユニット《オフィスマウンテン》主宰。
作家、演出家、振付家、俳優、ダンサー。
2001年よりチェルフィッチュに参加。ダンサーの手塚夏子に師事。
チェルフィッチュでは各作品において自身の振り付けを行い、中心メンバーとしてチェルフィッチュを牽引。
2019年3月7日、正式に脱退。
話し合いの末、自身の出演した作品において上演する権利を獲得。
2007年以降、大谷能生との演劇ユニット《ライン京急》でも活動。
その後、2015年より《オフィスマウンテン》を始動。
音楽/批評の大谷能生氏を主演に迎え、これまでに全4作品を上演。
『ドッグマンノーライフ』(2016)が第61回岸田國士戯曲賞最終候補、『ホールドミーおよしお』(2017)が第17回AAF戯曲賞最終候補にノミネート。
創造都市横浜における若手芸術家育成助成 クリエイティブ・チルドレン・フェローシップアーティスト。
俳優とのフラットな作品作りを模索し、俳優が能動的に作品に関わるためのワークショップを継続的に行うなど様々な角度から俳優の地位向上を訴えている。

大谷能生(おおたに・よしお)
1972年生まれ。八戸市出身。横浜市在住。
音楽(サックス、エレクトロニクス、作編曲、トラックメイキング)/批評(ジャズ史、20世紀音楽史、音楽理論など)。
山縣太一作・演出・振付のオフィスマウンテン作品『海底で履く靴には紐がない』『ドッグマンノーライフ』『ホールドミーおよしお』(「2017/Co Rich舞台芸術まつり」にて演技賞受賞)では主演を務めた。
室伏鴻、チェルフィッチュ、マームとジプシーなど、これまで50本以上の舞台作品の音楽を担当。
吉田アミとの「吉田アミ、か、大谷能生」では朗読/音楽/文学的実験を行う。
音楽作品に『Jazz Abstractions』『Jazz Alternative』 (ともにBlacksmoker)『舞台のための音楽2』(HEADS)、『乱暴と待機』(相対性理論と大谷能生名義)など。
自身のジャズ・プロジェクトMJQTの他、sim、JazzDommunisters、蓮沼執太フィルなど多くのバンドに参加。
著書に『貧しい音楽』(月曜社)『持ってゆく歌、置いてゆく歌―不良たちの文学と音楽』(エスクァイアマガジンジャパン)『ジャズと自由は手を取って(地獄に)行く』(本の雑誌社)『平岡正明論』(Pヴァイン)『平成日本の音楽の教科書』(新曜社)他。
菊地成孔との共著に『M/Dマイルス・デューイ・デイヴィスⅢ世研究(上・下)』(ともに河出文庫)他多数。

日程 / 2019年6月10日 (月)
時間 / 19:00~20:30 開場 18:30~
料金 / 1,500円(税込)
定員 / 50名様
会場 / 本店内 小教室

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