「現在」起きている現象の根源を「過去」に探り、「未来」に垂れ込む暗雲を予兆させる黒い木版画で知られる風間サチコさん。
昨年秋、はじめての作品集『予感の帝国』(朝日出版社)を刊行し、今春には東京都があらたに設定したアワード「Tokyo contemporary Art Award」を受けるなど、いま国内でもっとも注目が集まる作家のひとりです。
対談相手は藤田嗣治研究で知られる美術史家の林洋子さん。昨年2018年は藤田の没後50年にあたり、東京・京都、そしてパリでの回顧展をキュレイションし、『旅する画家 藤田嗣治』(新潮社)などの出版に関わりました。
「2020」に向けて祝祭感高揚する日本のアートシーンに直面して戸惑うそんなお二人が、近年の風間さんの制作と太平洋戦時下のフジタの活動を通して、消費されない、歴史に残るアートのありようを考えます。
ぜひご参加ください!
【出演者プロフィール】
風間サチコ(かざま・さちこ)
美術家。1972年、東京都生れ。武蔵野美術学園版画研究科修了。
現代社会や歴史の暗部に対して古書研究やフィールドワークなど独自のリサーチを徹底し、黒と白の木版画で表現する。
「第9回 岡本太郎記念現代芸術大賞 優秀賞」「第8回 創造する伝統賞」などを受賞。
近年の主な展覧会に、「18th DOMANI・明日展」(2015年、国立新美術館【林洋子・企画】)、「電撃!!ラッダイト学園」(2016年、無人島プロダクション)、「府中市美術館公開制作69 風間サチコ『たゆまぬぼくら』」 (2016年、府中市美術館)、「ディスリンピア2680」(2018年、原爆の図丸木美術館)など。
2019年6月1日より「αMプロジェクト2019 東京計画2019」展に出品(~7月13日 馬喰町gallery αM)。
林洋子(はやし・ようこ)
美術史家。文化庁芸術文化調査官。1965年、京都市生れ。東京大学大学院修士課程修了。
パリ第一大学文学博士。東京都現代美術館学芸員、京都造形芸術大学准教授を経て現職。
おもな著書に『藤田嗣治 作品をひらく 旅・手仕事・日本』(名古屋大学出版会/サントリー学芸賞ほか受賞)、『藤田嗣治 手しごとの家』『藤田嗣治 本のしごと』『藤田嗣治 手紙の森へ』(すべて集英社新書ヴィジュアル版)など。監修を手掛けた展覧会に「没後50年 藤田嗣治 本のしごと―文字を装う絵の世界―」(2018〜19年、目黒区美術館ほか)、「没後50年 藤田嗣治展」(2018年、東京都美術館、京都国立近代美術館)など。
時間 _ 20:00~22:00 (19:30開場)
場所 _ 本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-5-2 ビッグベンB1F
▼入場料
■前売1,500yen + 1 drink order
■当日店頭2,000yen + 1 drink order