2019年6月17日(月)

入不二基義 × 福岡伸一トークイベント「運命論・現実性論と動的平衡~現代哲学ラボ特別版」 現代哲学・ラボシリーズ『運命論を哲学する』(明石書店)刊行記念

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時間論、自我論などを主なフィールドとして、専門家のあいだなどで「入不二ワールド」と称される独特の哲学を生みだしつづけている入不二基義。
このたび、森岡正博との共著で、自身の哲学の深まりをも収めた本格哲学入門『運命論を哲学する』(明石書店)を刊行し、話題を呼んでいる。
その哲学・思索活動に対して、「日本語をベースとしたオリジナリティのある哲学」という意味で「J-哲学」といった新しい呼称を冠することが森岡により提唱されている。

一方、「生命とは何か」を一貫して追求して辿り着いた独自の概念「動的平衡」をキーワードに幅広い論述活動を行い、「哲学する生物学者」として広く知られる福岡伸一。
その射程は生命論にとどまらず、時間論、フェルメール、文学論など多岐にわたる。
『福岡伸一、西田哲学を読む』での西田哲学との格闘も、記憶に新しいところだ。

さて、入不二が展開する「形而上学的運命論&現実性論」と福岡の提唱する「動的平衡論」。
一見すると、あまり接点がないものであるようにも思われるが、両者の思考スタイルには、実は共通する点が少なくない。

入不二は概念の動的な構造をとりだすのを得意とし、福岡は「流れ」や「動き」の中に生命や物事の実相を見ようとする。
入不二が論理からはみ出す現実性に目を向ければ、福岡はロゴス(論理)からはみ出すピュシス(自然)に、時間を止めてみる近代科学からはみ出してしまう動的なものに思いを凝らす。
入不二が相対現実と絶対現実の「あいだ」に現実の核心を見ようとすれば、福岡は細胞と細胞の「あいだ」に生命の核心を見つけ出そうとする……といった具合に。

入不二と福岡の思索はどのように交差し、そしてどのようにすれ違うのか。それらはどのように連続し、また断絶しているのか。
――ともに青山学院大学の有名教授でありながら、実質的には初対面であるという2人の、ありそうでなかった「同僚対談」が、ついに実現する。

【参加条件】
代官山 蔦屋書店にて、いずれかの対象商品をご予約・ご購入頂いたお客様がご参加いただけます。

【お申込み方法】
以下の方法でお申込みいただけます。
(1)代官山 蔦屋書店 店頭(1号館1階 レジ)
(2)お電話 03-3770-2525(人文フロア)
(3)オンラインストア

【対象商品】
・書籍『運命論を哲学する』+イベント参加券セット 2,444円(税込)
・イベント参加券 1,500円(税込)

【ご注意事項】
*参加券1枚につきお一人様がご参加いただけます。
*イベント会場はイベント開始の15分前からで入場可能です。
*当日の座席は、先着順でお座りいただきます。
*参加券の再発行・キャンセル・払い戻しはお受けできませんのでご了承くださいませ。
*止むを得ずイベントが中止、内容変更になる場合があります。

【プロフィール】
入不二 基義(いりふじ・もとよし)
1958年11月11日神奈川県生まれ。東京大学文学部哲学科卒。
同大学院人文科学研究科博士課程単位取得。
山口大学助教授を経て、現在、青山学院大学教育人間科学部心理学科教授(専攻は哲学)。
著書に『あるようにあり、なるようになる―運命論の運命』(講談社)、『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫)、『哲学の誤読―入試現代文で哲学する!』(ちくま新書)、『時間は実在するか』(講談社現代新書)など多数。
趣味はレスリング。
分析哲学的な手法をベースとしながらも、独自の概念をいくつも産み出して、それらを自在に操ることによって、入不二哲学(としか呼びようのないユニークな世界)を追究している。
入不二哲学(ワールド)は、哲学論文として展開されるだけでなく、哲学随想(エッセイ)という形でも展開されており、『足の裏に影はあるか?ないか?―哲学随想』(朝日出版社)等では、日常のうちに潜む謎や子どもが抱く問いなども扱われている。
51歳から始めたレスリングでは、大学レスリング部の部長を務めると同時に、自らもマスターズの全国選手権大会に出場して、メダルを獲得し続けている。

福岡 伸一(ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。
米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。
サントリー学芸賞を受賞し、80万部を超えるベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)など、“生命とは何か”を動的平衡論から問い直した著作を数多く発表。
ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)、『ツチハンミョウのギャンブル』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『福岡伸一、西田哲学を読む―生命をめぐる思索の旅動的平衡と絶対矛盾的自己同一』(明石書店)、『ナチュラリスト――生命を愛でる人』(新潮社)など。
大のフェルメール好きとしても知られ、世界中に散らばるフェルメールの全作品を巡った旅の紀行『フェルメール光の王国』(木楽舎)、さらに最新刊として『フェルメール隠された次元』(木楽舎)も上梓している。

会期 / 2019年6月17日(月)
定員 / 70名
時間 / 19:00~21:00
場所 / 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
主催 / 代官山 蔦屋書店
共催・協力 / 明石書店
問い合わせ先 / 03-3770-2525

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オンラインショップでの受付は2019年6月15日(土)午前9時の受注分までとさせていただきます。

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