『こころ』は、誰を主人公として読むかによって、まったく異なる物語になります。
教科書にも掲載されている作品であることもあって、私たちは、「私」と「先生」を中心にこの小説を読んできたのではないでしょうか。ですが、私たちは、この作品を「K」や「御嬢さん」あるいは、年齢を重ねた「私」を軸に読むこともできます。
すべての小説は、読まれることによって生命を帯びます。『こころ』を中心とした漱石の作品にふれながら「読む」ちからをめぐって皆さんと改めて考えるひとときにできればと思います。(若松英輔)
【開催日時】
2019年8月1日(木)
18:15 受付開始
18:30 開場
19:00 イベント開始
☆チケット代金1500円(ワンドリンク付き)
☆店頭、お電話でもお申込みを承ります。(03-6268-9064 平日9:00~20:00、土日祝10:00~19:00)
※お電話でお申込みの際は、開催日時とイベント名をスタッフにお伝えの上お申込みください。
☆座席の約半数がスツール(簡易の丸椅子)です。
長時間スツールでの着席が困難なお客様は背もたれのある席をお取りしますので、Peatixのメッセージ機能もしくはお電話にてお知らせください。
【主催】
神保町ブックセンター
【協力】
岩波書店
【注意事項】
・キャンセルをご希望される方への払い戻しは、7月28日19時までにご連絡いただいた方のみとさせていただきます。
・不参加による払い戻しはいたしかねます。
・イベントの録音動画撮影はお断りいたします。
若松英輔(わかまつ えいすけ)
1968年新潟県生まれ。批評家・随筆家。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。
「越知保夫とその時代 求道の文学」にて三田文学新人賞、『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会、2015)にて西脇順三郎学術賞、『詩集 見えない涙』(亜紀書房、2017)にて詩歌文学館賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋、2017)にて角川財団学芸賞を受賞。
著書に『井筒俊彦 叡知の哲学』(慶應義塾大学出版会、2011)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』(トランスビュー、2012)、『生きる哲学』(文春新書、2014)、『霊性の哲学』(角川選書、2015)、『悲しみの秘義』(ナナロク社、2015)、『イエス伝』(中央公論新社、2015)、『内村鑑三 悲しみの使徒』(岩波新書、2018)、『常世の花 石牟礼道子』(亜紀書房、2018)など多数。