2015年7月12日(日)

磯崎新連続対談 第4回 憑依都市 「未完プロジェクトの現場から―― 日本・中国・チベット・イスラムの都市と文化」

磯崎新 × 安藤礼二

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磯崎新が近年手がける非ヨーロッパ圏のプロジェクトは、近代(モダニズム)文化空間の枠組みを超える構想を背景に持っています。そのため、多くが未完となっています。プロジェクトは新興国における都市化と関係しており、磯崎は国家や現地の住民など、様々な人や社会とつきあい、事件に巻き込まれながら、異文化の中で闘ってきました。そこではどのような新たな問題が起こっているのか――。

日本・中国・イスラム・チベットにおける未完のプロジェクトの背景を磯崎が紹介しながら、都市の場にまつわる文化を研究している識者と討議をしていく全4回の連続対談! 異文化の現在を捉え、21世紀を読み解くための鍵を探ります。

第4回目は、安藤礼二さんをお招きして、神話時代から現代においても作用しつづけている、眼に見えないものを可視化した型<文字、声、儀礼>に関わる事例を紹介します。

磯崎 新

撮影:木奥惠三

磯崎 新

いそざき・あらた

1931年大分県生まれ。東京大学大学院建築学博士課程修了。丹下健三に師事。63年磯崎新アトリエを設立。世界各地で建築・都市の設計に携わり、展覧会を開催。多くの国際コンペ審査員を務める。東京大学、ハーバード大学、カリフォルニア大学ほかで客員教授を歴任。英国王立芸術院・米国芸術文学アカデミー名誉会員。

建築作品に≪旧大分県立図書館(現アートプラザ)≫、≪群馬県立近代美術館≫、≪つくばセンタービル≫、≪ロサンゼルス現代美術館≫、≪上海証大ヒマラヤ芸術センター≫、≪カタール国立コンベンションセンター≫など。

著書は『磯崎新建築論集』全8巻(岩波書店)、『挽歌集――建築があった時代へ』(白水社)など多数。

安藤礼二

安藤礼二

あんどう・れいじ

1967年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部考古学専修課程卒業後、出版社で編集の仕事を経て、2007年、多摩美術大学美術学部藝術学科准教授。

『神々の闘争 折口信夫論』で群像新人文学賞、芸術選奨新人賞受賞。 『光の曼陀羅 日本文学論』で第3回大江健三郎賞、伊藤整文学賞受賞。

著書はほかに『近代論――危機の時代のアルシーヴ』(NTT出版)、『たそがれの国』(筑摩書房)、『祝祭の書物――表現のゼロをめぐって』(文藝春秋)、『折口信夫』(講談社)など。

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